今回のガンプラは、HGUCより「ズゴックE」をご紹介。
シリーズの中でも古株として存在しており、完成度は現在の視点で見ても良好なキットなのが特徴。
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
付属品一覧
パーツ数は標準よりやや多め程度で、組み立て難易度もそこまで高くありません。
組み立ても1~2時間程度で完遂します。
ホイルシール
ホイルシールは一枚付属。
主にスラスターユニットに使用。
MSM-07E ズゴックE
「MSM-07E ズゴックE」は、ジオン軍の開発した水陸両用MSである。
一年戦争中にジオン公国軍突撃機動軍所属マ・クベ中佐が立案した「統合整備計画」によって改良された、「MSM-07 ズゴック」の性能向上を目指し、その改良型としてロールアウト。
元来、「MSM-07」はジオン軍の運用する水陸両用機としては、極めて高い完成度を誇る機体であったが、コスト高と操縦性に難点を抱えていた。
統合整備計画の発令に伴い、これらの問題点の解消と共に、更なる性能の向上が図られた。
これら一連の設計変更により、部品の共通化と簡略化によって大幅なコスト削減を達成。
同時に、他のMSとコクピットのレイアウトや操縦系統を統一化し、コスト削減と同時にパイロットの負担の減少に貢献している。
これは、メーカー事に機体の操作システムが異なるという、現場からの不満の声も大いに関係していたため、それらを刷新する狙いもあった。
また、「MSM-07」は「MSM-03 ゴッグ」よりも水中整流効果が劣っていた事から、水中航行時の水流抵抗を軽減するため機体各部に改良が加えられ、航行速度の向上が図られた。
特に、「MSM-03」で採用された腕部及び脚部の収納システムの採用に、その効果が見て取れる。
また、肩部及び腰部にはフェアリングを兼ねた追加装甲が新たに装備。
更に、ジェネレーターは原型機と同出力ながらも、熱核水流ジェットの機器と一元化し整理され、背部の推進器は熱核ジェットエンジンとして股間部と脚部に搭載。
陸上のみで使用するスラスターとして、胴体一体型のものへと再配置され、推進力も大きく向上したことで、より強襲型MSとしての能力を高める同時に、機動性が向上し、陸戦能力がさらに強化されている。
また、「MSM-03C ハイゴッグ」のものと同規格のジェット・パックを背部に増設することも可能となり、徹底した規格の共通化を念頭に置かれ、モノアイはサーチライトとしても使用可能であった。
しかしながら、本機ら一年戦争末期に開発されたため、生産数そのものは極めて少ない。
一年戦争中に開発された水陸両用MSとしてはトップクラスの完成度を誇り、主に特殊任務の隊長機として用いられた事が多かった。
ということで、「ズゴックE」です。
デザインはお馴染みの出渕兄貴で、HGUC化におけるリファインはカトキ兄貴がそれぞれ担当。
ズゴックEは旧キットでもリリースされていますが、HGUC化に先立ち、パーツ構成から色分け、関節構造を一新。
キットはプロポーション・ディテール共に高レベルで再現され、まさにズゴックEの決定版とも言うべき仕様。
しかしながら、旧キットは30年以上前の代物なのにバイス・クロウ全可動、モノアイにクリヤーパーツまで使用されたオーバーテクノロジーの塊。
そのため、HGUC化した本キットは、オーパーツと化した旧キットのインパクトに押されがち。
しかしながら、それらを考慮してもズゴックEの完全なる上位互換キットとして完成しており、細部のディテールもブラッシュアップされています。
今回は一部塗装や改修を施しています。
無塗装状態
主にスラスター等を重点的に塗り分け。
頭部
頭部のデザイン、構成はズゴックと酷似。
しかし、最大の違いはクリヤーパーツを使用している点。
視線は正面限定ですが、クリヤーパーツの採用は大きな進歩。
今回はH・アイズを使用してディテールアップ。
加えてモノアイレール周辺のクリアランス確保し、ある程度可動するよう改修。
ズゴックEは腰が回らないため、モノアイによる視線変更効果は大きいです。
今回は従来の埋め込み式ではなく、マグネット方式を採用。
これにより、360°全方位に視線を変更可能。
また、モノアイ自体が着脱式となったことで、起動前の状態も再現可能。
頭頂部の魚雷はファントムグレーで塗り分け。
肩部
ズゴックと異なり、ショルダーアーマーが増設された肩部。
ノズル内部はモンザレッドで塗り分け。
腕の自由度は並み程度で、腕を水平近く上げる事は可能。
腕部
腕は原型機から大型化し、指も4本増加。
肘関節が特殊で、一応は90°程は可動。
しかしながら、二の腕にロール可動等は無いため、可動に癖がある構造。
前後左右に可動しますが、自由度はそこまで高くありません。
バイス・クロウは、全て独立可動。
関節はボールジョイント接続で、フレキシブルに可動。
バイス・クロウは肉抜き穴が目立つので、改修時はパテ等で埋めておきたいところ。
掌のメガ粒子砲は、コトブキヤのM.S.Gを使ってディテールアップ。
胴体
頭だったり胴体だったりしろ。
ズゴックの面影を残しつつも、より複雑な面構成と化した胴体。
しかしながら、ダクトの位置等は同じなので、ハイゴッグと異なりオリジナルの名残を残している印象。
コックピットハッチはモンザレッドで塗装。
背部バックパックは取り外し可能で、ダクト等も精密に造形化。
胴体は側面の合わせ目が目立つので、可能であれば処理してしまいたい部位。
胴体はボールジョイント接続。
反る・屈むといった動作は2000年初頭のキットとしては、かなり優秀な部類。
上体を左右に振ることが可能等、ズゴック同様フレキシブルに可動。
反面、回転可動が一切出来ないという致命的な欠点があり、旧キットから退化してしまっているのが残念。
原型機との大きな違いは、スカートアーマーが追加されていること。
ジオン水泳部(ザク・マリナーは除く)では、唯一のスカートアーマー装備型。
スカートは左右に開くように可動するので、脚部の動きを妨げない方式を採用。
下半身
腰の位置が高くなったことで、よりヒロイックなプロポーションと化した脚部。
蛇腹状のフレキシブル・ベロウズ・リムは別パーツ化されていますが、ズゴックと異なり、独立可動はしない構造。
膝は90°程度可動。
膝は回転可動式で、左右に捻るような動きも可能。
ズゴックと異なり、大腿部はブロックごとに可動しないため、関節の自由度は原型機より低下。
足首はボールジョイント接続。
接地性は良好で、左右にへの可動も良好。
がに股気味になっても様になるのがジオン水泳部の強み。
前後にも大きく可動。
つま先・踵が独立可動するため、同時期のガンプラと比較しても自由度はかなり優秀。
足裏のモールドは独特のデザイン。
ディテールも精密に再現され、一部は塗り分け。
ノズルはモンザレッドで塗装。
比較
「HGUC ズゴック」と比較
比較的シンプルだった原型機と比べ、出渕兄貴よりさらにメカニカルにリファイン。
特に頭部(?)が小型化したことで、さらにスタイリッシュなプロポーションへ変化。
地味ながらも機能美を追求したデザインが、出渕デザインの真骨頂。
ハイゴッグと揃い踏み
サイクロップスサイクロプス隊の再現には欠かせないハイゴッグ。
YOUR FIRST TARGET…
CAPTURED…
BODY SENSOR…
EMURATED
EMURATED
EMURATED…
ポッチャマ・・・(みずタイプ)
オプション
付属品は極めて簡素で、専用バックパックのみ。
バックパック
専用バックパックは、ハイゴッグと同じもの。
造形やディテールは秀逸ながら、側面に合わせ目が出るのが難点。
また、アンテナも折れやすい箇所なので、取り扱いには注意。
アクション
ということで、「HGUC ズゴックE」でした。
ズゴックE自体はマイナー機の域を出ない地味な機体。
その反面、立体化の際には同時期のガンプラを遥かに凌駕する完成度を誇り、ガンプラの進化に貢献してきた影の功労者。
今の所、可動式の立体物でガンプラでは旧キットとHGUC、食玩ではユニバーサルユニットくらいと、立体化には比較的恵まれているものの、1/100スケールでは未だに立体化されていません。
また、同時期にリリースされた「HGUC ハイゴッグ」の急激な進化と相まって、さらに影の薄さが加速してしまっているのが現状。
しかしながら、ガンプラとしては可もなく不可もなく、一部の合わせ目を除けば、造形面は秀逸。
色分けもバーニアノズル内部以外は色分け済みと、キット自体の完成度は高いのが隠れた特徴。
価格も1000円程度に抑えられており、手頃さという面では初期HGUCの面目躍如。
モノアイはクリヤーパーツですが、固定式なので出来れば可動式に改修したい所。
これだけでもキットの完成度を大きく底上げするので、可能ならばチャレンジして頂きたい部分。
さて、最近は「MG ガンダムMarkⅤ」、「MG モビルジン」といった変化球ラインナップが続くガンプラ。
Mk-Ⅴはマイナー機ながら、お気に入りなので迷わず予約。
プレバン商法は色々と文句も言いたい所はありますが、受注生産品は予約すれば必ず手に入るので、そういった意味では買い占めが起こらないので安心。
おまけに、初回版の売れ行きが好調なら、2次再販も確定事項なので、買うなら当然公式サイト一択。
モビルジンに関しては、ガンダムカーニバルと化したSEED系では、比較的活躍に恵まれた稀有な量産型MSのMG化という事もあり、マニアにはオススメの一品。
何気に当時1/100スケールでも製品化されなかった機体がいきなりのMG化でウレシイ・・・ウレシイ・・・(ニチニチ)
『あみあみ』、『ホビーサーチ』、『ヨドバシカメラ』では予約受付中なため、気になるなら要チェック。
MG 1/100 モビルジン プラモデル 『機動戦士ガンダムSEED』【あみあみ】
バンダイスピリッツ MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン [1/100スケール ガンダムプラモデル]【ヨドバシカメラ】
Amazonでもあみあみが出品しているため、あみあみで購入出来なかったら、Amazonを使うのも今のところは考えても良いかもしれません。
ただ、4月に発売が集中し過ぎているのは痛いですね・・・これは痛い(新製品ラッシュ)
おかげでクレカの使いスギィ!で、利用限度額軽く超えたゾ(半ギレ)
一般販売品は早期に品切れの可能性が大なので、予約はお早めに・・・
と言いたい所ですが、最近のバンダイは再生産までのスパンが短い上、プレバンでも常時受付な事も多いため、焦らずに気長に待つ事も重要。
不必要に不安を煽ったり、購買意欲を掻き立てて、購入を無理強いさせるようにレビュー進めるやり方は、目先の利益しか見えてないので、もっと消費者の気持ち考えて、どうぞ。
そもそも、レビューはあくまで情報提供であり、悪質な押し売り販売ではない。
つべでもブログでも、登録者数が増えないのは、閲覧者の信頼を勝ち得ていない証拠。
ブログで稼ぐなら、レビューだけでなく、再販の情報も提供する等のアフターサービスも必要。
ただ一つ言えるのは、ファンを大事にすること。
それでは皆さん。
楽しいホビーライフを。
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レビューお疲れナス!造形あぁ^~いいっすねぇ^~でも可動とかおまなこ動かないのは痛いですねぇ…クォレハ痛い…このディテールで可動を増やして肉抜きを消して、どうぞ(要求過多)
ノンケ兄貴
コメントありがとナス!
>造形あぁ^~いいっすねぇ^~でも可動とかおまなこ動かないのは痛いですねぇ…クォレハ痛い…
少し改造すれば、新型にも引けを取らないポテンシャルいいゾ~コレ!
>このディテールで可動を増やして肉抜きを消して、どうぞ(要求過多)
いや~(時間無くて)キツイっす!
改造道具揃える金無し一般ホモノンケジオンモデラーに救いはないんですか?ほらもっとバンダイ頑張ってほら
返信アリシャス!
>改造道具揃える金無し一般ホモノンケジオンモデラーに救いはないんですか?ほらもっとバンダイ頑張ってほら
救いは無いね(無慈悲)
レビューお疲れ様です。
このズゴックeも中々の出来ですよね。
モノアイは磁石で動くのですか?
初めて聞いたのでどういう仕組みなのか知りたいです!
コットン様
コメントありがとうございます♪
>このズゴックeも中々の出来ですよね。
今のところ、ズゴックEの立体物としては、現状で最も完成度が高い部類です。
>モノアイは磁石で動くのですか?
初めて聞いたのでどういう仕組みなのか知りたいです!
ざっくり説明すると、ネオジム磁石で可動する方式を採用しました。
ガンプラでは割と知られた技法なので、申し訳ありませんが、独力で調べて頂ければ幸いです。
言葉で説明すると難しいので、機会があればご紹介しようと考えています。
手元の旧キットを眺めつつ、最新には劣るものの旧キットもプロポーションは頑張っていたんだなぁ、と
モノアイの可動はサイズさえ合えばお手軽なジュエルシールも有りですね
しかし、ガンダムやジムのサブカメラはクリアパーツなのにモノアイのクリアパーツが付かないのはバンダイが連邦贔屓のせいか?w
何某様
コメントありがとうございます♪
>手元の旧キットを眺めつつ、最新には劣るものの旧キットもプロポーションは頑張っていたんだなぁ、と
旧キットの完成度が圧倒的過ぎたんですよね。
>モノアイの可動はサイズさえ合えばお手軽なジュエルシールも有りですね
20年前のガンプラにはよく使われていましたが、最近はめっきり使われなくなりましたね。
シールは粘着力が徐々に弱まっていくのが難点。
>しかし、ガンダムやジムのサブカメラはクリアパーツなのにモノアイのクリアパーツが付かないのはバンダイが連邦贔屓のせいか?w
MGでは標準装備ですが、何故かHGではシールなのは納得出来ない、起訴。