今回のガンプラは、MGより『ズゴック』をご紹介。
MG初の水陸両用MSとして、初陣を飾った記念すべきガンプラということで、詳細にレビューしていきます。
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
付属品一覧
割愛
MSM-07 ズゴック
ということで、『ズゴック』です。
発売は2003年と、販売開始から既に18年以上経過したキットながら、依然として最新キットにも引けを取らない完成度を誇る逸品。
後発品である『MG ゴッグ』、『MG アッガイ』と比べあまり目を見張るようなギミック等は搭載していないものの、MGとしてはプレーンなタイプで、あまり複雑な構造でないため組み立てやすい部類。
HGUC版ではシールだったモノアイはクリヤーパーツ・可動式へアップデートされ、サイズアップに伴いディテールもより精密に再現。
HGUCでの不満点はほぼ解消され、完全な上位互換と見ても問題ないですが、あの忌まわしき合成ゴムパーツが組み込まれてしまっているため、そこだけがモデラー視点で見ると残念。
ちなみに、カラーバリエーションキットである『シャア専用ズゴック』と異なり、上腕・大腿部の伸縮ギミックは搭載されておらず、量産型とは微妙なマイナーチェンジが施されています。
頭部
頭なのか胴体なのか、これもうわかんねぇな。
パーツの構成に関しては、HGUC版をより細分化したような状態ながら、組み立て難易度そのものは低め。
色分けに関しても、素組みでほぼ完遂してしまう等、かなり優秀。
頭頂部の魚雷は全てパーツ分割で色分け済みで、HGUCのノウハウが活かされた形。
モノアイシールドはクリヤーパーツで再現。
モノアイは左右に可動し、HGUC版と異なりより豊かな表情付けが可能に。
レンズは特殊な形状で横から見ると2等辺三角形状。
今回もH・アイズに換装していますが、若干特殊なやり方で仕様変更。
詳しい内容に関しては、下記リンクよりどうぞ▼
肩部
肩関節は単純で、ボールジョイント可動。
ショルダーアーマー等は存在しないため、一応腕を水平まで上げる事は可能。
引き出し式関節等は採用されていません。
腕部
4本爪も再現出来るシャア専用ズゴックと異なり、量産型のアイアンネイルは3本爪のみで固定。
HGUC版と異なり、合わせ目が出ない構成。
上腕部はフレキシブル・ベロウズ・リム構造で、節々が可動する構成。
シャア専用と違い、上腕の伸縮ギミックは無し。
肘関節は90°程度可動しますが、上腕部が肘関節の自由度の低さをカバーしている形。
アイアンネイルは開閉可能で、メガ粒子砲は別パーツで再現。
胴体
胴体のパーツ構成はHGUC版をベースにしつつも、さらに高密度化された形。
胸部ダクト・インテーク等は別パーツで色分け済みで、シールで色分けされたコックピットハッチは別パーツ化。
胴体は側面に合わせ目が出てしまいますが、接着してしまうと脱着不可能となるため、今回はモールド化してディテールアップも兼ねて改修。
胴体は複数のボールジョイントの併用でフレキシブルに可動。
基本的な関節構造はHGUCを踏襲しているものの、更なる可動域拡大を実現。
上体を左右に傾ける事は難なく可能。
腰を左右に多少ながら捻る事が可能。
前屈・仰け反る事等も可能で、胴体の可動範囲は比較的良好。
スカートの存在しない腰部は、股関節の可動範囲こそ広いものの、可動に癖がある形。
股下のノズル部分は別パーツで再現。
下半身
脚部はオリジナルのデザインを尊重し、極力フォルムを崩さないよう配慮された造形。
色分けも良好で、HGUC版以上にディテールも精密化。
上腕同様、大腿部も節々がボールジョイント可動。
膝関節は90°程度可動。
可動範囲は標準的で『MG アッガイ』と異なり、MGにしては思いの外制限されている印象。
膝関節部は合わせ目等は現れず、HGUC版以上に情報量が向上。
足首関節はボールジョイント仕様。
アンクルアーマーも独立可動するため、左右に足を開く分には特に接地性の面では問題なし。
前後にも比較的動く部類で、特にこれといった不満点は見当たらず。
足裏のモールドはHGUC版と同様ながら、推進器やリベット等は別パーツで再現。
総合的に見て、MGとしては無難な構成にはなっているものの、ゴッグ同様に合成ゴムパーツは使われており、経年劣化の可能性は否めず。
しかも大量に使われているため、レジン置換も考慮するとかなり厄介な構成。
塗装も出来なければ、加工も不可能なため、ヘビーユーザーから見れば有難迷惑。
ゴッグと違い、あまり目立たない部分に使われているのが唯一の救い。
内部フレーム
フルフレーム方式を採用した『ゴッグ』、『アッガイ』と異なり、ズゴックは上腕・大腿部、腹部を除く部分のみ内部メカを再現。
趣向を凝らした仕掛けは無いものの、その分ディテールは精密に再現。
ゴッグ、アッガイと違い、各部機構も単純なものばかりなので、破損しにくいのも大きな強み。
頭頂部の内部メカは精密に造形化されており、弾頭部は一体成型。
コックピットにはノーマルスーツ姿のジオン兵が搭乗。
胸部インテークは全て独立可動式で、内部のダクトもリアルに造形化。
ちなみに、素組みでは胴体内部メカはブルー成形なので、ダクト以外はガンメタリックやディープブルー系で塗り替えて手足の色を合わせると色調も統一感が出てオススメ。
比較
『HGUC ズゴック』と比較
基本的な造形やプロポーションは殆ど変化しておらず、各部ディテールの情報量、モールドの増加のみに留まっている印象。
それだけ、HGUC版の完成度の高さの現れとも言えます。
『MG 水泳部』比較
MGでも水泳部が全機集結。
個性的なジオン系MSでも、個性的な水泳部がサイズアップした1/100スケールで並び立つ様は中々壮観。
やっぱ・・・水泳部の・・・コレクションを・・・最高やな!
オプション
無し
アクション
ということで、『MG ズゴック』でした。
総評としては、数あるズゴックの立体物の中では最高峰の完成度と言える代物。
HGUC版の欠点が解消され、ほぼ全てにおいてバージョンアップがなされており、MGらしく隙のない出来で、完成度に関しては白眉。
時代の古さを感じさせない仕上がりとなっており、同時期にリリースされた他のMGと比べてもその差は歴然。
価格も定価3,000円程度と、オプションパーツが付属しないデメリットを鑑みても、コストパフォーマンスは優秀。
この分なら、リメイクする必要性を感じさせず、かえって下手に手を加えない方がいいゾ~コレ!
情報量も適度に抑えられ、RGよりもモールドがうるさくならず、カトキ兄貴監修により近代的なデザインで立体化されながら、リアルタイム世代にも配慮されているのが秀逸。
簡単に言えば神デザインということ。
反面、MG水泳部としては、最初期のラインナップということもあり、これといって特段目新しいギミックや構造は採用されていないので、他の水陸両用機と比べ地味。
とは言え、可変機のようなデリケートな面を持たず、破損しにくい構造(子供がブンドドして壊すことは論外)なので、ガンプラとしては扱いやすい部類。
合わせ目は胴体以外出ず、パーツ構成の抜本的な見直しと同時にディテールの高密度化を両立しているのは大きなメリット。
ABSも多少使用されているものの、他のMGのように全身の内部フレームに使われている訳でもなく、関節の一部に使用されている程度なので塗装もしやすいのが特徴。
反面、ゴッグ同様に合成ゴムパーツが多用されており、熟練モデラーにとってはかなりの難題が立ちはだかります。
これは『MG ゴッグ』のレビューでも述べましたが、ゴムパーツの寿命や塗装出来ないのは致命的。
バンダイが在庫を抱えているなら、パーツ請求で定期的にオーバーホールも可能ですが、はっきり言って浪費&無駄手間。
シリコン型枠でレジン置換可能なら、さっさとゴムをレジンに置き換えた方がゴムパーツの寿命を気にする必要がなく、塗装・加工も可能となるので
やり方は、モデグラ読めば分かるでしょ(適当)
まぁ、10年以上保存したいというマニアでない限り、大半はゴミステーション行きになるので短期的な目線で見るなら使い捨てでも構いません。
しかしながら、素組みガンプラもゴミとして捨てずに大事な資産として、少額でもお金に替えて資産運用でもした方が遥かに賢明。
はっきり言って、少しでも倹約して投資信託買ったり、「みんなで大家さん」のような不動産投資でもした方が有意義な時間を過ごせます。
それに、SDGsが叫ばれる現在、貴重な資源をゴミ扱いするのも考えものなので、不要ならさっさとジャンク品扱いでメルカリやヤフオクでヘビーユーザーに下げ渡して改造してもらい、より大事に保管にしてくれるユーザーに譲渡してあげたいところ。
ただし転売屋 テメーはダメだ。
次回は『フレームアームズ・ガール ドゥルガーI』をレビュー予定ですが、最近は余裕がなくてあ~ダメダメダメ!
時間なくてむーりぃーもうむりぃ・・・(退行)
後、注意喚起としてこのキットは税込価格6,820円なので、間違っても転売屋から買わないように。
安くても買ったら、それを元手に新作キットをターゲットにされるゾ。
それでは皆さん。
楽しいホビーライフを。
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ジャンク詰め合わせで買ったMGシャアズゴさんと同じかと思ったら部分的にギミック違うんすねぇ。
そしてゴムパーツあるのか。バラして確認しないとヤバいかな?
ドゥルガーは頑張ってくだせぇ。俺はサ終で再販怪しくなったんで衝動買いしたアキレスカリナ組まなきゃ···
焦げ色たまねぎ様
コメントありがとうございます!
>ジャンク詰め合わせで買ったMGシャアズゴさんと同じかと思ったら部分的にギミック違うんすねぇ。
そしてゴムパーツあるのか。バラして確認しないとヤバいかな?
微妙に違いがあるので、一見わかりにくいのですが、シャア専用の方がどちらかと言えばオススメですね。
お値段は双方とも同じで、アイアンネイルの仕様変更可能ですし。
ゴムは腹、足の関節カバーとして使われているので、塗装するなら事前に分解しておく必要があります。
>ドゥルガーは頑張ってくだせぇ。俺はサ終で再販怪しくなったんで衝動買いしたアキレスカリナ組まなきゃ···
今日何とかレビュー記事挙げました・・・(憔悴)
レビューお疲れ様です。
そういえば一番最初に買ったmgがこれだったなぁ
hgucの不満点が全て解消されてて、大きく感激していたのを覚えています。
今でも完成度の高さに感激してますがwww
rgズゴックも所持していますが、やはりmgが一番お気に入りです。
それにしても今見ても水泳部は総じて傑作ガンプラ揃いに感じますね。
ゴッグの改修は房総さんの記事で参考になるものが多くて助かりました。
コットン様
コメントありがとうございます!
>hgucの不満点が全て解消されてて、大きく感激していたのを覚えています。
今でも完成度の高さに感激してますがwww
rgズゴックも所持していますが、やはりmgが一番お気に入りです。
あらゆる面で完全にHGUCを凌駕し、スゴックの立体物としてはMGが一番完成度の高いものでしょうね。
rgは装甲を分割し過ぎて、動かすたびにポロポロ欠落し、モールドも多すぎて情報量過多で個人的に好きになれませんでした。
>それにしても今見ても水泳部は総じて傑作ガンプラ揃いに感じますね。
ゴッグの改修は房総さんの記事で参考になるものが多くて助かりました。
合成ゴムパーツを使ってしまっているズゴック、ゴッグはモデラーからして見ると微妙ですが、アッガイは一押しですよ。
改修は基本的な工作ばかりなので、参考になって幸いでした。
今後も機会があれば改修記事も作成していきたいです。
やっぱ水泳部はお太い!
ICR兄貴のレビューのせいでガンプラコレクションに太いのが入っトゥル&入っトゥリ
にしても初代勢はどれも完成度高いっすね
とくにジオンは連邦よりも出来がいいからもう気が狂うほど気持ちええんじゃ
バンダイは水泳部の再販あくしろよ
まりあな兄貴
コメントありがとナス!
>やっぱ水泳部はお太い!
見える見える、太いぜ。
>ICR兄貴のレビューのせいでガンプラコレクションに太いのが入っトゥル&入っトゥリ
コレクションがお太い!
もっとぶっといのコレクションしてんじゃないの?(余罪の追求)
>にしても初代勢はどれも完成度高いっすね
とくにジオンは連邦よりも出来がいいからもう気が狂うほど気持ちええんじゃ
バンダイは水泳部の再販あくしろよ
ジオニストにはあぁ^~たまらねぇぜ。
BNDIは過去のMG再販してホラホラホラホラ!
レビューお疲れナス!
ズゴックはシャズゴ買って塗装した方がお得感ある…あるくない?
ノンケ兄貴
コメントありがとナス!
>ズゴックはシャズゴ買って塗装した方がお得感ある…あるくない?
ありますねぇ!
ただ、量産型とシャア専用を両方買えば、装甲をそのまま移植出来るから、まとめ買いしよう(提案)