ネバーランドホビー(NEVERLAND HOBBY) 1/144スケール 第二次世界大戦(WW.II) ドイツ海軍(Kriegsmarine ) Uボート VIIC U-96 `ダス・ブート` (Das_Boot)レビュー


 

今回は趣向を変えて、ガンプラのHG枠と連動しておススメのスケールモデルをご紹介。

 

ご紹介するのは、ネバーランドホビーのUボート『U-96』です。

 

それでは早速レビューへと参りましょう。

 




 


パッケージ


 

 


付属品一覧


 

 

 


VIIC U-96


 

基本情報
運用者  ドイツ国防軍海軍
艦種 潜水艦
級名 UボートVIIC型
艦歴
発注 1938年5月30日
起工 1939年9月16日(建造番号601)
進水 1940年8月1日
就役 1940年9月14日
退役 1945年2月15日
最期 ヴィルヘルムスハーフェンにてアメリカ合衆国陸軍航空軍の爆撃により1945年3月30日沈没。
要目
基準排水量 769t
水中排水量 871t
全長 67.1m(耐圧殻50.5m)
最大幅 6.2m(耐圧殻4.7m)
高さ 9.6m
吃水 4.74m
主機 ディーゼルエンジン2基
電源 電動モーター
出力 2800 – 3200PS
電力 750PS
推進器 2軸
速力 水上17.7ノット

水中7.6ット

航続距離 8500カイリ(水上10ノット)

80カイリ(潜航4ノット)

潜航深度 230m

圧壊深度250 – 295m

乗員 将校4名

下士官40–56名

兵装 533mm魚雷発射管(前方4門、後方1門)

魚雷14またはTMA機雷26

8.8 cm SK C/35 艦載砲 1門

対空火器

 

UボートVII型 (U-Boot Typ VII) は、第二次世界大戦で用いられたドイツ海軍の潜水艦である。

 

1935年のイギリスとの海軍協定(英独海軍協定)で潜水艦の保有トン数が制限された(イギリス海軍の45%)事により、制限内で大量建造するために排水量500tの小型航洋型潜水艦が計画され、これが後のVII型である。

 

設計に当っては第一次世界大戦時のUC III型を基本に海軍技術会社(IvS)がフィンランド向けに設計したヴェテヒネン級を改良したものとした。

 

完成した艦は500tを上回る600~700tとなったが、他国の航洋型潜水艦と比べるとはるかに小型であった。船体は単殻式とされ、船体の両舷に取り付けられたバラストタンクが特徴だった。

 

実際に運用する艦隊からの評価も高かったので、改良を重ねながら約700隻が建造され、名実ともにドイツ海軍潜水艦の主力となった。

 

1938年5月30日に本艦の要求がキールのゲルマニアヴェルフト社に対して提示された。1939年9月16日に起工、1940年8月1日に進水、そして海軍大尉ハインリヒ・レーマン・ヴィレンブロックを艦長に迎え、1940年9月14日に就航した。

 

就航の後、1940年8月10日から1943年3月31日まで練習艦そして現役艦としてはじめはキール、そしてフランスのサン・ナゼールの第七潜水隊群に所属した。

 

戦線を退いたのち、1943年4月1日から1944年6月30日まで練習艦としてメーメルの第24潜水隊群に所属し、最後に1944年7月1日から1945年2月15日にヴィルヘルムハーフェンで米国第8空軍の攻撃を受け沈没するまで第22潜水隊群に所属した。

 

U-96は合計11回の任務に出撃し、28隻、190094tの艦船を撃沈し、4隻33043tの艦船を撃破した。 

 

出典:フリー百科事典ウィキペディア

 

ということで、『VIIC U-96』です。

 

今回はガンプラのHG枠と同じ1/144スケールで、旧大戦で勇名を馳せた艦船達と架空のマシン達を統一スケールでサイズ比較する企画を思い立ち購入。

 

本製品を発売したネバーランドホビーは、中国の模型メーカーで今回はナチス時代のドイツ国防軍海軍の主力艦でったUボートを、同社初のスナップフィット仕様のインジェクションキットとして発売。

 

プラモデルの接着剤不要のマルチカラーインジェクション技術は、国内以外では中国が継ぐ形で継承しているようで、中々スケールモデルでスナップフィット化が進まない中で本格的な

 

オリジナルの全長は67mで、1/144スケールでは縮小したものの、それでも468mm(47cm)に達する大型模型として登場。

 

トランぺッターからも同様の製品が発売されているものの、こちらはビギナーにも優しく、ヘビーユーザーやホモ特有のせっかち者でも一早く完成形を見る事が出来るのが大きなアドバンテージ。

 

主にUボートと言えばほぼVIIC型なので、ミリタリーマニアから見ても納得のいく立体化。

 

 


艦橋


 

二段式の構造を採用した特徴的な艦橋。

 

フェンス等はキットの段階で既に一体成型で再現されており、エッチングパーツを使った面倒な作業は必要としないのが大きな特徴。

このような従来では難しかった手摺等が、ようやく高精度な成型で再現可能になったと思うと感慨深いというもの。

 

その他にも、表面のリベット打ちや甲板のディテール等も驚異的な造形で表現。

 

成型色の段階では若干チープにも見えてしまうので、やはりパッケージ通りライトグレーで塗装した方が、より一層ディテールが際立つようになるので塗装推奨。

 

潜望鏡をはじめ、艦橋設備は細かいパーツが少なからずあり、特に羅針盤や伝声管は指が入らないので、ピンセット仕様不可避。

 

機銃は弾倉部分まで別パーツ化され、造形・ディテール共に優秀。

さらに回転可動しますが、デフォルトではやや強度面で主に軸が硬く、そのままではスムーズに回らないので受けを少し広げる等の加工推奨。

 

破損防止のため、出来れば完成後は動かさない方が吉。

 

 


甲板


甲板表面は極めて精緻なモールドが配され、排水口の造形等も非常に細かく再現。

 

手摺は実際のものに比べ、強度の関係でやや太くなっているので、それに対応するエッチングパーツがオプションとして発売される事に期待。

 

水上艦に比べれば、形状もシンプルで折り曲げる等の複雑な工程も必要ないので、気にならないユーザーならデフォルトでも全く問題なし。

 

より、精密感を演出したいベテランはエッチングパーツの使用も考慮に入れてもOK.

 

8.8 cm SK C/35 艦載砲は回転式。

 

砲身も上下に可動し仰俯角も調整可能。

 

同スケールの水兵クルーを用意すれば、より臨場感のあるシチュエーション(主に浮上航行時)でディスプレイ出来るので、人物フィギュア等も用意しておくと何かと便利。

 

 


艦首


 

衝角を彷彿とさせる鋸状のエッジが目を引く艦首。

 

この辺りのデザインは、ガーフィッシュにも取り入れられたような印象。

 

艦首には魚雷発射管を装備し、ハッチの開閉は選択式(今回は発射状態でご紹介)

 

こちらだと内部の魚雷発射管も見えて見栄えが良い上に、後述するエフェクトパーツの兼ね合いで魚雷発射シーンが再現不可能となるので、個人的には開口状態の方がオススメ。

 

エフェクトパーツを組み合わせで魚雷発射シーンを再現可能。

 

 


船体


 

船体表面には、無数のリベットが寸分の狂いなく縦一直線に整列しており、継ぎ目等の造形もタミヤ製に勝るとも劣らない情報量と精度で実現。

 

注排水口も精密に造形化され、特徴的な両舷に取り付けられたバラストタンクも的確に再現。

 

 


艦底


ほぼ見えない船底のディテールも恐ろしいまでの精密な造形で再現され、左右の舵も別パーツで再現。

 

喫水線より下の船底部には唯一合わせ目が出てしまい、よりワンランク上の仕上がりを目指す場合は処理しなければならない箇所。

 

逆に言えば、そこだけしか合わせ目が現れないので、従来より格段に塗装作業前の下準備が楽になったことの現れ。

 

無論、合わせ目を消せば艦首の魚雷発射管も固定されてしまうので、開閉状態の有無をここで決断する必要に迫られるので注意が必要。

 

 


推進機構


2軸スクリューを採用した艦尾。

 

プロペラシャフトは塗装済みで、ゴールドというよりは銅等のカッパー色に近いメタリックな輝き。

 

今回の組み立てで鬼門となる箇所で、複雑な形状の集合体であり慎重な作業を要求される部位。

 

特に細かなパーツは下手をすると折れてしまうので、パーツがはまらない場合は加工等で微調整しつつ、無理にはめ込むのではなく優しい力で徐々に押し込むようにするのを推奨。

 

完成後も強度もやや一抹の不安が残り、最終的に繊細な部分は接着してしまうのが最良。

 

パイプ類が折れてしまったら、可能な限り接着して戻すか、最悪の場合は高度な工作が必要なものの真鍮線等で代替して強度UPを図るのも手。

 

スナップフィットとは言え、ガンプラのように高精度で誰にでも作れる訳ではないので、

 

補足として、本艦には艦尾にも魚雷発射管を備え、敵に追われた際は尻から撃って反撃する事も。

ジョンブル共の艦にわしの魚雷を突うずるっ込んでやる(申し訳程度の抵抗)

 

 

 


サイズ比較


 

『アラド Ar196A-2』との比較

 

こちらはドイツ空軍 第196艦上飛行隊 第1中隊 重巡アドミラル・シエーア搭載機。

 

主に水上艦に搭載されていた機種ながら、史実でも両者は連携して大西洋の哨戒・通商破壊を任されていたので、アラドとの組み合わせは正に王道を往くディスプレイ。

 

回転・魚雷と比較

 

悪名高い特攻兵器『回転』と、533mm魚雷と並べて。

 

魚雷のサイズは海上自衛隊の運用する12式魚雷(全長2,832mm、直径 324mm)と比べても大型。

 

こうして並べて見れば、雷撃でも打ち所が悪ければ、潜水艦はおろか駆逐艦すら一撃で海の藻屑になるのも納得の比較。

 

『RG ズゴック』と比較

 

潜水艦とは腐れ縁のある水陸両用機と並べるとこのような感じに。

 

ジオン公国の由来やモデルもナチス第三帝国なので、ナチとジオンはどう足掻いても切っても切れない関係になってしまうので悪しからず。

 

HGUC版よりも、細密なモールドが多いRG版の方が情報量の多いスケールモデルと並べても、違和感なく実際に存在するかのような光景。

ちなみに、VII型は見る限りMSを三機も搭載出来るユーコン級潜水艦(推定全長150m程度)と比べ、半分以下のサイズと思われる。

 

 

ほぼ同スケールのROBOT魂ビグ・ザムを加えて。

 

なるほどぉ~その辺の小艦艇を遥かに上回る巨体なのが見える見える・・・(ボディが)太いぜ。

 

人間と比較

 

1/144スケールだからこそ実現出来た組み合わせ。

 

人が並ぶことで、艦船の巨大さを画面越しでも身をもって体感出来るというもの。

 

勿論、本製品を手にしたユーザーや実物を見たことがある各々方にもお分かり頂けるだろう。

 

ちなみに、これを同スケールのビスマルクが存在したと仮定すると全長だけで本艦の3.7倍にも達するので、模型化すると1/144スケールで174cm程度。

 




 


オプション


付属品として、魚雷とディスプレイスタンドが付属。

 

533mm魚雷

 

同梱された魚雷は弾頭は黒、本体はシルバーで塗装済み。

 

透明な気泡エフェクトパーツを介して、魚雷の発射シーンを演出可能。

 

ちなみに、魚雷発射管は一門しか開いておらず、形状もそれぞれ異なるので無改造で全問斉射は不可能。

 

ディスプレイスタンド

 

専用台座は黒を基調としたシンプルな作り。

レリーフはナチス時代のドイツ軍を象徴する鷹に、潜水艦が組み合わさったデザイン。

 

 


ギャラリー


 

 

ということで、『ネバーランドホビー Uボート VIIC U-96 `ダス・ブート` (Das_Boot)』でした。

 

総評としては、スナップフィット仕様としては製作難易度はやや高い部類ではあるものの、精密感溢れるディテールや優れた造形を併せ持ちつつも、従来のスケールモデルに比べて手軽にかつ色分け済みなので手早く完成形を手にできるのは大きな魅力。

 

特にマルチカラーインジェクションはビギナーだけでなく、塗装派のベテラン勢にとっても色彩のイメージが湧きやすい上に、パーツ構成も練りに練られた巧みなもので、後ハメ加工等も殆ど必要ないほど。

 

また、スケールモデルでは珍しくエフェクトパーツが付属しており、単なるお飾りで終わらない遊び心に満ちた憎い演出も強み。

 

中国がこれだけの技術・完成度でやってのけるのなら、プラモデルのスナップフィットtpマルチカラーインジェクションのパイオニアである日本にだって出来ない事はないはず。

 

タミヤやフジミが1/144スケールで『伊四百型』を同じような仕様で製品化してくれれば、ガンプラ他とコレクションを楽しむ個人消費者に留まらず、博物館や海軍ゆかり(主に海軍カレー)の飲食店にもオブジェや展示品のとして飾れて一石二鳥だと思うんだけどなぁ~俺もなぁ~

 

フジミは特にこじんまりした模型をリリースし続けるのではなく、ここを正念場と覚悟して1/144スケールで日本駆逐艦を製品化してもいいかもしれない。

 

1/144スケールで立体化しても、1mには満たないうえに駆逐艦は船体が細長いのでそこまで成形も難しくないはず。

 

特に、今年公開予定の映画『雪風 YUKIKAZE』と連動した巨大な精密模型を艦NEXTと同じスナップフィット仕様のマルチカラーインジェクションで便乗して作ってくれよな~頼むよ~

 

消費者は品質と同等に驚きと感動も求めるので、その辺りは良く考えてもらいたいところ。

 

また、伊四百に関してはウッディジョーの木製模型は形状は良い反面、プラスチックではないのでどうしてもリベット打ち等の精密感のあるディテールで後れを取っているのに加え、艦橋等の構造物をエッチングパーツを折ったり曲げたりする等、非常に敷居が高く面倒くさい。

 

その点、今回のネバーランドホビーのUボートはそういった不満点や欠点を克服しつつ、ミリタリー関連に今だ不慣れなライトユーザーにもおススメ出来る良品。

 

特に、U-VII型はUボートの代名詞的な存在であり、製品化も納得のチョイス。

 

Uボートは複数あれど主に一般的に有名なのは、このUボートVII型潜水艦で、この艦種だけでもVIIA型、VIIB型、VIIC型、U-Flak、VIIC/41型、VIIC/42型、VIID型、VIIF型とマイナーチェンジが8種類もあり、特にVIIC型だけでも大半の655隻が建造されている等、ドイツ潜水艦の中でも同型艦の多さはずば抜けて多い程。

 

また、1981年公開の映画「U・ボート(Das_Boot)」では主役を務める等、VII型潜水艦の中でも特に知名度も高い艦艇。

 

それに、U-96は合計11回の任務に出撃しては、190094tの艦船を28隻撃沈、33043tの艦船を4隻撃破という目覚ましい戦果を挙げている同国海軍きっての功労者。

 

また、ドイツ シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州キール市には同型艦であり最後のVII型潜水艦であるU-995(VIIC/41型)がラーボエ海軍記念館として保存されている等、ドイツ海軍潜水艦の象徴的存在。

 

アメリカ第八空軍の空襲を受け破壊されたものの、U-96自体は水没することなく戦線を耐え抜き、戦後に残骸はスクラップとして再利用される等、戦後ドイツの復興の足掛かりにもなった。

 

U-VII型の大まかな概要や活躍は、海の英雄様チャンネル内の動画を参考にどうぞ。

 

 

最後に、タミヤ兄貴に一言・・・1/144スケール『伊四百』の立体化オナシャス!

 

無理難題センセンシャル!

 

それでは皆さん。

 

楽しいホビーライフを。

 

 

お売りください。駿河屋です。

 




 


解説


運用者  ドイツ国防軍海軍
要目 (VIIC型)
排水量 浮上時: 769トン
潜航時: 871トン
長さ 全長: 67.1 m
耐圧殻: 50.5 m
全幅: 6.2 m
耐圧殻: 4.7 m
吃水 4.74 m
高さ 9.60 m
推進器 MAN M6V40/46ディーゼルターボエンジン×2 出力1,400-1,600HP×2

最大回転数: 470-490RPM

速力 浮上時: 17.7ノット
潜航時: 7.6ノット
航続距離 浮上時: 10ノットで16,000 km (8,600 nmi)
潜航時: 4ノットで150 km (81 nmi)
潜航深度 230 m
計算された圧壊深度: 250 – 295 m
乗員 44 – 52人
兵装 • 533mm魚雷発射管 5基 (艦首4基、艦尾1基)
• 魚雷14本、TMA機雷26個、TMB機雷39基のいずれか
• C35 88mm砲/L45砲 1基 (弾丸220発)
• 多数の FLAK 兵器

出典:Wikipedia

 

ヲ級
ヲ級
VIIC型と呼ばれる中型Uボートの1隻です。
1939年9月16日起工、1940年9月14日竣工し、ヴィレンブロック大尉が初代艦長を務め、当初の所属は第7潜水隊群でした。

 

1943年3月28日までに8回出撃し、28隻・199087tを撃沈破した。この功績により第9潜水隊群司令へと栄転したヴィレンブロックが下艦した後も別の艦長の指揮のもとで活動を続け、1943年3月に前線を退いて訓練艦となり、1945年2月に除籍となったあと、1945年3月30日にヴィルヘルムスハーフェンにてアメリカ軍の攻撃により沈没。連合軍の対潜戦術向上により作戦行動中に撃沈されたUボートが多い中、計11度もの作戦行動を生き延びた稀有な例である。

 

出典:Wikipedia

ヲ級
ヲ級
艦固有のパーソナルマークは笑うノコギリエイで、ヴィレンブロックが第9潜水隊群司令へ栄転した後は第9潜水隊群のマークです。

 

出典:Wikipedia

 

ヲ級
ヲ級
ちなみに、艦これには実装されず、アズレンには実装されました。

なんで?(殺意)

 

 




 


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