ファン待望の初代バイアランが、実に6年近い歳月を経てHGUCとして誕生。
放映当時では叶わなかった、初の1/144スケールでのプラキット化も果たし、心待ちにしていた方々も多いと思われます。
それでは、レビューへと参りましょう。
パッケージ
これまでのバイアラン系と同じく、分厚いパッケージ。
付属品一覧
HGにしては、かなり部品が多めに見えますが、他のキットからの流用が大半で、使わない余剰パーツも多いです。
組み立ても一時間少しで完了します。
RX-160 バイアラン
純粋な人型MSとは大きく異なるプロポーションや、全身に配された大型スラスターから形成される異形なフォルムを完全再現。
この段階でも色分け成型も良好で、細かな部分は塗装を施せば設定通りの配色となります。
ボディの大半はバイアラン・カスタムやイゾルデからの流用ですが、時系列としては本機の方が誕生が先という、何とも数奇な運命です。
可動には関しても、バイアラン・カスタム等に準じた仕様です。
頭部
カスタムやイゾルデとは異なる、いかにもティターンズ所属機らしい鋭角的なデザインは、ファンには馴染み深い面構え。
モノアイは非可動で、シールで再現。
可動範囲はボールジョイント接続で、左右に首を振るのは問題ありません。
俯くことは不得手ですが、見上げると言った動きは十分可能。
肩部
特徴的な巨大な両肩。
見た目だけでなく、関節も特殊な構造をしており、多重関節で幅広い可動を実現。
肩のスラスターも腕の動きを阻害せず、自由度は極めて良好。
加えて、前後左右にも少しだけ可動。
脇の下のスラスターは可動し、色分けもなされており、厚みも確保されています。
二基のノズルは可動しませんが、上手く立体化されています。
腕部
肘関節は90°程可動。
しかしながら、多重関節である肩関節の恩恵で、実際の数値以上に可動範囲の広さを実感出来ます。
ガルバルディβと違い、こちらのサーベルラックには、実際にビーム・サーベルを収納可能。
本機とって、貴重な設定ギミックの一つ。
マニピュレータは設定通りの三本指で、残念ながらメガ粒子砲の砲口は再現されておりません。
胴体
胴体はボールジョイント接続で、左右への旋回は問題なし。
ダブルボールジョイントではないので、反らせたりしても大して動きません。
本機のトレードマークとも言える背面は、二機のスラスターを装備。
ノズル部分は、格子状の緻密なモールドが施してあります。
加えて軸関節内蔵で、見た目とは裏腹に幅広い可動を実現。
これにより、より多彩な表情付けが可能となります。
腰部スラスターは、これまでのものと同様のパーツ構成。
下半身
下半身は新規パーツが導入され、より原型機に近いシルエットを追及。
股関節は軸関節可動ですが、思った以上に外装との干渉が大きく、あまり足は広がりません。
サイドアーマーは可動式。
膝関節は二重関節ですが、デザイン上90°程度しか可動しません。
キュベレイのように尖ったつま先は、独立可動。
足首の可動範囲も優秀で、接地性も高め。
但し、側面には肉抜き穴があります。
ふくらはぎや膝裏にはシリンダー等が造形され、細部のディテールもこだわり抜かれています。
足裏は肉抜き穴等は存在しないものの、モールドはほとんど刻印されておらず、思ったよりあっさりとした印象。
サイズ比較
「RG ガンダム」との比較。
同じ1/144スケールですが、設定でもかなりの大型機ということもあり、標準的なMSと比較しても全高だけでなく、横幅も比類なきボリューム。
グリプス戦役時のMSは、恐竜的進化を遂げる前兆として、一年戦争時のMSと比較しても急激な大型化が顕著に現れ始めています。
まさに、当時の時代背景がそのまま反映されているとも言えます。
次に製作途上の「HGUC ガルバルディβ」との比較。
ガンダムより一回り大きいガルバルディβと並んでも、ここまで体格差があります。
オプション
装備はビーム・サーベル二本、スタンド接続ジョイント、サーベル握り手のみと実にシンプル。
専用の握り手に持たせる形となります。
サーベルには接続ピンもある関係で、グリップをしっかりと握り締めることが出来ます。
ビーム刃も大型の本機に合わせ、標準的な物より長大化しており、違和感を感じさせることもありません。
アクションベースは専用のジョイントが付属し、パーツにフィットする構造。
アクション
「そんなに落とされたいか!!」
背中をこれ程魅力的に見せる、数少ないMSの一機がバイアランである。
ということで、「HGUC バイアラン」でした。
実は筆者、並み居るモビルスーツの中でも、このバイアランは1,2を争う程のお気に入りであり、ギャプランと並んでPS2ソフト「ガンダムvsZガンダム」でも愛機にする程、思い入れの強い機体です。
製品は特徴的なプロポーションを再現しつつも、他にはないフレキシブルな可動によって、独特の個性と存在感を放っています。
加えて、各スラスターも個別に可動する等、細部まで精密に設計されています。
何より、HGUCというブランドで立体化されたこと自体が奇跡的で、構造やデザインも現行のフォーマットで再現され、非常に完成度が高いのも特徴。
お気に入りということで、ちょっと褒めすぎたかもしれません。
そう思うと、カスタムの活躍に有難みすら感じます。
こんなに嬉しいことはない!
欠点らしい欠点は見受けられないものの、強いて挙げるなら合わせ目がやや多めなこと。
主に肩、腕、スラスターに集中しています。
それと、組み終わった後に残る大量の余剰パーツ。
と言っても、あって困るものでもありません、念のために保存しておいて良いでしょう。
そして、今回はこのように完成致しました。
合わせ目は全てモールド化し、同時に細部のディテールアップを行うことで手間を掛けずに改修。
カラーリングは劇中に近い、グレー等の空軍色を用いた渋めな配色へ。
キットの状態よりも、リアリティ重視の仕上がりとなりました。
製作に関しましては、下記リンクからどうぞ↓
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
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