今回のガンプラは、ガンダムコレクションシリーズから、「ホワイトベース」をご紹介。
ホワイトベースはガンプラ、完成品問わず様々なブランドで立体化されていました。
今回ご紹介する1/400スケール版は、ホワイトベース史上最大全長630mmという圧巻のボリュームで立体化された巨大ガンプラであるのが特徴。
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
付属品一覧
パーツ数は一見すると通常のHGより少し多め程度。
ですが、巨大な一体成型パーツが大半を占めており、広げるだけでもかなりのスペースを占有。
パーツの一つ一つが巨大な分、ダボピンがかなり太く、組み立ても普段より力を要します。
キットには同スケールのガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの3体が付属。
小サイズながらも、造形・彩色共に良好。
ビスはかなりの数が付属し、巨体を支えるために各部を補強する仕様。
なので、キットはプラスドライバーを必要とします。
ホワイトベース
「ホワイトベース」は、地球連邦軍が建造したペガサス級強襲揚陸艦2番艦である。
連邦の宇宙艦としては初めてMSの運用能力を持ち、V作戦のRX計画によって開発された「RX-78 ガンダム」、「RX-77 ガンキャノン」、「RX-75 ガンタンク」といったコア・ブロック・システム搭載MSの整備・運用を前提とした設備が充実している。
本艦の特徴的な機能として、「ミノフスキー・クラフト・システム」を利用した大気圏内での反重力浮上推進があり、これにより大気圏内でも自由自在に航行が可能であった。
また、ブースター等の専用装備を要せずとも大気圏突入・離脱が単独で可能あり、運用可能範囲も従来の艦艇より優れているが、この機能は後続の連邦艦艇に引き継がれることは無かった。
その他、特筆すべき機能としては、艦全体が主船体を中核に、エンジン、艦載機運用区画などがブロック化されており、状況に応じて各部を切り離すことが可能である点にある。
これは、短期間での搭載機の宇宙戦闘機からMSへの大幅な設計変更に柔軟に対応するためであったが、実戦においてはこれが副次的効果として作用し、撃沈を免れることとなっている。
実際、ア・バオア・クーにおいてメインエンジンが破損した際にエンジンを切り離した結果、座礁し航行不能に陥るものの、致命的な損傷を受けずに済んでいる。
両舷に艦載機用のリニアカタパルトを有し、その外観が馬が手足を前後に伸ばした形に似ていたため、ジオン軍からは「木馬」のコードネームで呼ばれる。
その他、全ての砲塔を収納することができるのも特徴であり、民生用の補給艦と偽装していた際や、大気圏突入の際に収納している。
また、各所に配置された主砲、メガ粒子砲による砲撃戦能力も他の戦艦級に匹敵する高い火力を誇る。
一部資料ではホワイトベース級1番艦で宇宙戦艦(SBB)、宇宙空母(SCV)、宇宙攻撃空母(SCVA)、MS搭載強襲揚陸艦(LMSD)、RX-MS用強襲揚陸艦などと分類されることもある。
本艦は一年戦争において、「RX-78」を始めとしたRXシリーズを要しつつ、各地を転戦し続け、ジオン軍の猛攻を何度も退き、最終的に地球連邦軍を勝利へ導いたが、ア・バオア・クーでの戦闘で航行不能となり、要塞の爆発に巻き込まれる形で撃沈している。
伝説的な存在となった為、ホワイトベースをモデルとした軍艦が多数建造されており、後に「アーガマ」、「ネェル・アーガマ」等が生み出された。
ということで、「ホワイトベース」です。
宇宙戦艦ヤマトと双璧を成す、日本のSFアニメ史において最も有名な母艦の一隻。
キットは以前にレビューさせて頂いたムサイと同じく、1/400スケールで立体化。
全長は63cmという超弩級サイズで、今まで商品化されたホワイトベースの中では最大級。
元々はキャンペーンの非売品だったものが、ムサイ同様に後に正式に商品化された異色のキット。
そのため、流通量も一般的なガンプラに比べてかなり少なく、その存在を知られていない事も多いのが特徴。
最近の(青)バンダイは狂ってるって言われてますが、こんな怪物出していたバンダイは元から狂ってるんだよなぁ・・・
本体はABS樹脂を主体にシャープに造形され、部分的に塗装が施された仕様。
そのため、色分けはデフォルトでほぼ完遂しており、スミ入れを施せば細部のディテールが際立ちます。
母艦な上に巨体と相まって、ブンドドは不可能であり、ほぼ観賞用モデルと言っても過言ではないキット。
販売価格は、当時フルプライスで14,800円(税込)と、同時期のPGシリーズと同価格帯。
艦橋
艦橋は大きさの割には、少ない部品数故にあっという間に完成します。
表面のパネルラインは、旧キットと同じデザイン。
左右のレーダーは塗装済みで、アンテナは軟質素材を使用。
造形はシャープながら、側面には合わせ目が出る構成。
旧キットは出ないのに、何で比較的新しいモデルに出るんですかねぇ・・・(呆れ)
また、不満点の一つとしてブリッジはクリヤーパーツが採用されておらず、単なる黄色いパーツで塞がれてるだけ。
ムサイではクリヤーパーツが用いられてだけに、大味になってしまっているのが残念至極。
船体
巨大な船体は、その殆どが空洞化しており、大半は余剰パーツの収納スペースと化している状態。
しかしながら、プラスチック素材で構成されているとは言え全長60cm超えるため、本体の超重量は侮れず。
最早、kg単位の重量物なので、持ち運びも「HGUC デンドロビウム」同様苦労します。
カタパルト左右に搭載された、サークル状の外装パーツは一応裏打ち済み。
ただ、サイズの割にはモールド等も施されておらず、多少味気ない印象。
正面の実体弾砲は、通常は防護カバーで覆われた形。
船体正面の外装を外すと、主砲が出現。
主砲の造形そのものは良好なれど、砲口は開口されていない等、詰めの甘さが目立ちます。
左右には可動しませんが、上方向には大きく可動。
底面には肉抜き穴があります。
主砲の周辺のディテールも精密に再現され、サイズの大型化に伴いその迫力に圧倒されます。
正面ハッチは開閉可能。
別売のガンダムコレクションを収納可能で、ガンペリー等も収容出来ます。
内部はかなりのスペースが存在し、ちょっとした小物入れにも活用出来ます。
また、艦橋と一部船体は丸ごと取り外し可能。
取り外せば、余剰パーツを入れるスペースが出現。
よし、じゃあ(余り物を)ぶち込んでやるぜー!
パーツの置き場に困ったら入れとけよ入れとけよ~
カタパルト
木馬を木馬たらしめる異名となった、前足のように突き出した形状のカタパルト。
モールドは1/1200スケールを踏襲しつつも、さらに情報量を追加した状態。
しかしながら、カタパルトはモナカ割なので、真上や真下から見ると真ん中に合わせ目が出る構成。
その辺りは旧キットと変わらず、やはり全体的に大味な印象。
組み立てもスナップフィットに加え、ビス留めも併用する程なので、組み立て後の強度もかなり頑強。
側面のミサイル発射管は別パーツ化。
カタパルト側面の青い部分は塗装済み。
甲板のモールドも、過去に発売されたホワイトベース立体物の中でも、特に精密に再現された部類。
カタパルトのハッチは、1/1200スケールではコンパチ仕様だったのに対し、差し替え無しで開閉可能。
逆にこの図体で差し替えだったら、悲しいなぁ・・・(手抜き)
表面は裏表共にパネルラインが配置された仕様。
また、キットオリジナルギミックとして、カタパルト側面の外装が展開する事が可能。
付属のフィギュアを搭載することで、ジオラマとしても楽しめるギミックで、より母艦としてのホワイトベースを楽しめる仕様。
内部の造形にも抜かりは無く、精密なディテールで造形化。
塗装で塗り分ければ、更なるディテールアップも可能。
ちなみに、このギミックはカタパルト(左)のみで、右側はオミットされた形。
一応ギミックはありますが、カタパルト内部パーツが1セットしか付属していないので、結局片側しか再現出来ません。
せめて、左右とも開閉可能にして欲しかったところ。
メインエンジン
後ろ足を彷彿とさせる推進ユニット。
エンジン部等のディテール・フォルムは優秀で、ほぼ劇中のイメージそのまま。
カタパルトと併せて、このエンジンのスタイリッシュなデザインも、ホワイトベースが他に類を見ない個性を放っている部分の一つ。
インテーク、ダクト等は別パーツ化。
この段階でも色分けは良好。
ちなみに、エンジンを始めカタパルト等はブロック構造なので、本体から着脱可能。
ア・バオア・クー戦の時のように、被弾したエンジンを切り離す等の芸当も可能。
ちゃんと設定通りのギミックを搭載しているのは好印象。
あまり気にならないと思いますが、差し込み部分(接続部)は肉抜き穴有り。
本体とドッキングすれば見えなくなるので、過剰に気にする必要はないでしょう。
こんなところまで気にするとか、こいつすげぇ心配性だぜぇ?
ノズル内部も精密に造形化されており、ディテールアップが必要ない程精巧に立体化。
下手に手を加えない方が無難ですが、LEDによる電飾を施しても面白いところ。
逆に発光ギミックが無いと味気ないです。
PGの倍以上の質量を誇るのに、これじゃ何の面白みもないじゃない。
底部
艦底部はほぼ見えない部分ながら、モールド等は手を抜くことなく施されています。
ただ、エンジン接続基部の肉抜き穴が目立ち、パーツそれ自体が大きいので、パテで埋めるにしても一筋縄ではいかない状態。
また、カタパルト・エンジン共に合わせ目が出る上に、巨大なので接着剤も相当量要します。
面倒な場合はモールド化して、ディテールアップと同時に手間を省くことも重要。
オプション
ディスプレイスタンド
本体を支えるディスプレイスタンドは、ムサイやデンドロビウム同様に巨大。
強度面も申し分無く、ホワイトベースの巨体を支えるのに十分なレベル。
キットには、メガ粒子砲(前期型)が付属。
左右共に差し替え式で収納・展開が再現可能。
この大きさならば、差し替え無しで展開可能なギミックも再現出来そうですが、コスト面を考慮してかオミットされています。
色分けは良好で、メガ粒子砲そのものもメカニカルな造形で立体化。
唯一、側面に合わせ目が現れてしまうのが欠点。
砲台基部等、細部のディテールも精密に再現。
メガ粒子砲は回転可動。
ハンガー
MS用ハンガーは、直立状態のMSならほぼ収容可能。
手のひらサイズながら、造形・ディテール共に優秀。
比較
同シリーズのムサイと比較
ディテールが旧キットベースのホワイトベースに対し、ムサイはMSイグルー準拠なので、情報量の違いが顕著に現れてしまっているのが気になるところ。
ムサイが585mmに対し、ホワイトベースは630mmとさらに巨大。
上から見ると、そこまで大差ないものの・・・
正面から見た時の威圧感は別次元レベル。
本当に同スケールなのか疑う体積容量。
流石に空母クラスと、軽巡洋艦の違いを見せつけられる光景。
「HGUC デンドロビウム」との比較
全長1m近いデンドロビウムと比べても、全く引けを取らない巨躯。
2000年台初頭のバンダイは、こんなデカブツばかり作る余裕があった辺り、時代の流れを感じます。
今は・・・ダメみたいですね(諦観)
メガ・ビーム砲を取り外した状態。
本体サイズだけなら、ホワイトベースの方が格上。
重量はダイカストを使用しているデンドロビウムの方が上。
どちらも、体重計に乗せなければならない程の超重量なのは共通。
HGUCシリーズと比較
当然、1/144スケールのガンプラと並べても、桁違いなサイズと質量を誇ります。
HGを手前にしても、ホワイトベースの巨大感が際立ち、遠近法を活かした撮影にも威力を発揮。
既存のガンプラを活かし、ジオラマとしても十二分に活用出来ます。
良い素材やこれは・・・(恍惚)
ちなみに、同スケールのガンダムと並べるとこのサイズ差。
デカスギィ!
いくらビーム・ライフル装備とは言え、ムサイをバンバン撃沈するガンダムの火力って何なんですかねぇ・・・
アクション
ということで、「ホワイトベース」でした。
現状において、ホワイトベースの立体物では最大級のサイズを.誇り、ギミック面でもカタパルト・主砲の展開状態を再現可能という決定版。
流石に全長630mmは伊達ではなく、圧倒的に巨大な本体は店頭用ディスプレイモデルと読んでも過言ではありません。
また、メガ粒子砲を始め、主砲等の兵装も各部ディテールを精密に造形化。
ホワイトベースの十八番である、カタパルト展開等も再現され、サイズと相まって非常に迫力があるのは魅力的。
ムサイと比べ、こちらはアニメーションに準じた情報量なので、どうしてもモールドの密度に差が出てしまいがち。
艦船系で第1弾であったこと、イグルーにホワイトベースが登場しなかった影響もありますが、モールドを追加して情報量を増やしたい場合は、EXモデル版を参考に施すも良し。
逆を言えば、過剰なまでに施されたディテールが苦手なユーザー諸氏、特にシンプルなイメージを好むリアルタイム世代にはオススメ。
欠点は、絶版品な上に生産量そのものが少ないので、通常のホビー店等の店頭では絶対お目に掛かれないと断言出きる程に希少性が高いこと。
相場も定価を軽く超えて2万円台を超えている程で、今後はさらに高騰化することは必至。
これに関しては、致し方ないです。
今回は、地元のハードオフで見つけ、定価より安かったので購入。
出来るだけお値打ちで手に入れるには、気長に待つか、中古取扱店で上手く見つけるしか方法がありません。
後は、メルカリ等では割と良心的な価格で販売してくれるバイヤーも多いので、そちらも細目にチェックする手もあります。
また、あまりにも巨大過ぎるので、場合によってはデンドロビウム以上にスペースの確保が重要となること。
特に奥行きだけでなく、全幅もかなりのものなので、置き場は相当なスペースを用意しないとディスプレイすら出来ません。
既に、巨大ガンプラが大挙飛来した筆者の部屋のキャパシティが限界に近づき、一部は別宅を兼ねたアトリエへ移送した程。
加えて、ムサイ同様に大型パーツが多数を占める関係でダボピンが太く、はめ込みや分解に相当な力を必要とします。
20年近く前の製品ということで、説明書がイマイチ分かり辛く、組み立ても意外に難易度が高めで、うっかりパーツの組み込み忘れがあると、解体するのに一苦労。
また、ゲート痕が可能な限り表に出ない構成にはなっているものの、目に付く部分は結構あります。
しかしながら、デンドロビウム同様にあまりにもキットが巨大なため、ゲート痕は遠目からではほぼ視認出来ず。
注意点として、ほぼ全てABSパーツで構成されているので、間違っても素組みでかつ、エナメル塗料でスミ入れしないようにしましょう。
当然の如く、プラスチックにエナメル塗料が侵食作用を起こして、最悪ひび割れてしまうので、成型色仕上げなら極力ガンダムマーカー等の使用を推奨。
総評としては、ただ単に大きいだけの置物的側面の強いキットですが、その大迫力は実際に手にすれば想像以上だとお分かり頂けるでしょう。
何より、巨大なホワイトベースが手に出来るというだけでも、コレクションする価値は十分あります。
万人向けではありませんが、ファーストガンダム関連アイテムをコレクションするユーザー諸氏にはオススメ。
現状、ガンダムコレクションにおける母艦シリーズが確認されているのは、「ホワイトベース」、「ムサイ」、「プトレマイオス」の3種のみ。
今や入手困難なアイテムばかりですが、興味があれば調べて、どうぞ。
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
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ちょっと欲しいw
海外の基地遊びをする玩具に近いイメージ?まあ、それをやるにはスケール的に敵MSの調達に苦労しそうですが(てか、1/400のザクって有るのかしら?)
気になったのは左右のカタパルトの幅、TVではハンガーの横にカタパルトが設置されてますが、キットはそこまでの幅が無いですね
2次元の嘘と言う事で納得するしかないのが残念
こういうミニチュア付きの戦艦モデルをもっと出して欲しい、ザブングルのランドシップとか1/700や1/1200で
何某様
コメントありがとうございます♪
>ちょっと欲しいw
海外の基地遊びをする玩具に近いイメージ?まあ、それをやるにはスケール的に敵MSの調達に苦労しそうですが(てか、1/400のザクって有るのかしら?)
ジャガーバルカンやターボビルダーのような、基地や母艦があるとさらに楽しめるシリーズですね。
現状、ホワイトベースのキットの中では最大級な上、ギミックもそれなりに豊富で楽しいです。
1/400スケールのものは、同シリーズのムサイに付属しているので、よろしければレビューをご参照ください。
バンダイ 1/400 ムサイ(MSイグルー仕様) レビュー
>気になったのは左右のカタパルトの幅、TVではハンガーの横にカタパルトが設置されてますが、キットはそこまでの幅が無いですね
2次元の嘘と言う事で納得するしかないのが残念
よくあるガバ設定ですねぇ、クォレハ・・・アニメは嘘つき。
>こういうミニチュア付きの戦艦モデルをもっと出して欲しい、ザブングルのランドシップとか1/700や1/1200で
超合金魂では完全変形可能なアイアン・ギアーが商品化していた記憶がありますねぇ!
レビューお疲れ様です。
またしても巨大ガンプラが増えてしまいましたね。
確かにこのサイズのホワイトベースは初めて見ました。
ガンダムコレクションはデンドロビウムとノイエジールのセットがあった記憶はあります。
こうして見ると戦艦等も結構出来がイイですね。
コットン様
コメントありがとうございます♪
>またしても巨大ガンプラが増えてしまいましたね。
確かにこのサイズのホワイトベースは初めて見ました。
昔は店頭に置いてあるのを見かけましたが、流石に時の流れに逆らうことは出来ませんでした。
置き場も取りますし、ほぼコレクターアイテムです。
>ガンダムコレクションはデンドロビウムとノイエジールのセットがあった記憶はあります。
他にも、ビグ・ザム、クィン・マンサ、αアジール等のMAも製品化されています。
>こうして見ると戦艦等も結構出来がイイですね。
実は、「プトレマイオス」を確保出来れば、母艦シリーズはコンプリートしますが、最早何処にも売ってないですね。
残念。