さて、今回は「MS IN ACTION!!(以下MIA)」より、ララァ・スン専用モビルアーマーこと「エルメス」をご紹介。
PVだとかアクセス流入とか、そんなの必要ねぇんだよ!
単なるコレクター魂に火がついただけです。
当ブログではエルメスと呼称しておりますが、製品の正式名称は「MOBILE SUIT IN ACTION!! ララァ・スン専用モビルアーマー」ですので、お間違えのないようにお願い致します。
製品は数少ないエルメスの大型立体物であり、細部まで精密に再現されているのが大きな特徴。
それでは、早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
amazonでは新品と明記されていましたが、検品のためなのか既に開封した後あり。
おっ、開いてんじゃ~ん!(憤怒)
付属品一覧
後述
Daisuke Inoue – Beginning
BGMも聞きながら読み進めてくれよな~頼むよ~(懇願)
MAN-08 エルメス
「MAN-08 エルメス」は、ジオン公国軍が開発したニュータイプ専用MAである。
一年戦争末期において、ジオン公国はニュータイプの持つ高い潜在能力にいち早く目を付けており、同軍のニュータイプ研究機関である「フラナガン機関」においてその能力を開花させたララァ・スン少尉を始めとしたニュータイプの素養がある者が運用することを念頭に本機は開発されている。
基本的な設計思想は過去に開発され、同じくニュータイプ専用MAとして開発されたブラウ・ブロをベースとしているが、機体の制御はパイロットの感応波(サイコ・ウェーブ)によって可能となり、完全なニュータイプ専用機としてさらに先鋭化されたものとして完成している。
そのため、機体制御や火器管制はサイコミュで賄え、操縦機器は必要最低限のものしか設けられていない他、パイロットへの負担を軽減するための耐G緩衝装置を備え、機体正面は強固な装甲で覆われている等、搭乗者の安全性を重視した設計がなされている。
最大の特徴は遠隔操作式浮遊砲台「ビット」の存在で、これを駆使したオールレンジ攻撃が可能である点で、従来の機動兵器ではなし得なかった立体的な攻撃を可能とした。
加えてララァ・スン少尉は、12基のビットを同時に操つるという離れ業をやってのけ、当時としては予測が極めて難しい、この多次元攻撃に対する防御手段は皆無に等しかった。
これにより恐るべき奇襲攻撃を可能とし、陥落直後のソロモン要塞に駐留していた連邦艦隊は、あたかも姿の見えない敵に襲撃されるように見え、その戦いぶりから「ソロモンの亡霊」と呼ばれ畏怖され、この戦果には当のジオン軍関係者すら戦慄したという。
無論、これらを完全に制御するには並外れた高度なニュータイプ能力を要求し、通常のパイロットではそのポテンシャルを完全に引き出すことは不可能である。
その上、ビットの遠隔操作と機体の同時制御は、流石のニュータイプでも困難を極め、出撃時は護衛機を随伴させる場合等も多く、単独行動は大きなリスクをはらんでいた。
そして、一年戦争に敗れたジオン軍残党は、辺境のアクシズにてその後もサイコミュやニュータイプ能力の研究をし続け、遂にエルメスの後継機とも言える、次世代のニュータイプ専用MS「キュベレイ」の開発に成功し、さらなるMSの進化と革新を証明して見せた。
しかしそれは、「ニュータイプは人類の革新である」という、ジオン共和国を建国したジオン・ズム・ダイクンが提唱した主義主張とは、全く異なる歪んだ概念であった。
ジオン公国は、地球圏から独立すべき本来の理由を自らの手で捻じ曲げ、ニュータイプを戦争の道具としてしまったことは、何とも皮肉な結果である。
ということで、「エルメス」です。
製品は彩色済み完成品トイで、ユーモラスなフォルムを忠実に再現。
フル可動仕様のビグ・ザムと比べ、宇宙船的な機体なので、ダイナミックなアクション等はあまり期待は出来ません。
反面、プロポーションそのものは完璧と呼べるもので、表面のモールドやパネルラインも精密に処理される等、その完成度は現状におけるエルメス立体物の究極系と言っても過言ではありません。
コックピット
正面に見えるコックピットは、劇中の鋭い目付きと比べて、やや柔らかな表情。
キャノピーはクリヤーイエロー成型。
内部の空間は広々としており、奥にはノーマルスーツ姿のララァ姉貴。
周囲は細かく塗装されており、製品のままでも十分綺麗な彩色。
眉間のパーツは別パーツで再現。
エッジが甘いのがやや気になるところ。
ふっくらした本体と比べ、機首はコンコルド等の超音速機のように鋭角的。
本体
優美な曲面が美しい本体はMIA独自のアレンジとして、機体の隅々まで精緻なスジ彫りが施されています。
これにより、リアリティ溢れるメカニカルな印象へ変貌。
加えて、エッジの利いたメリハリのある造形で、とんがり帽子等と呼ばれた姿を完全再現。
本体は主に硬質なABS素材中心で、シャープな造形と軽量化を両立。
鋭角的な部分はPVC等が用いられ、破損しにくい配慮がなされています。
また、一部のパーツは取り外し可能。
左右の主翼は中々のボリュームながら、見た目以上にABS主体で軽量。
本体と色が微妙に違うのは、褪色ではなく仕様です。
ですので、気になる場合はリペイントを視野に入れた方が良いでしょう。
機体上部。
機体は上から見ると、特に丸みが強調されている印象。
モールドも緻密で、精密な塗装と相まって外観はかなり秀逸。
機体下部や後部のダクト等も別パーツ。
中央の白いパーツは、各種ギミック用スイッチを兼用。
スイッチのうち、前方はサウンドギミック用。
サウンドは三種類が収録されランダムで再生。
底部。
底部もそれなりにディテールにこだわっていますが、ビス穴がかなり目立ちます。
ですので、改修時は埋める等、この部分への配慮も必要となります。
底部には電池BOXが内蔵され、単四電池を二本必要とします。
その周囲には電源スイッチや、スピーカーを内蔵。
また、ランディングギアの展開が可能で、着陸形態まで再現可能。
着陸形態
関節にはダイキャストが使用されており、耐久性に関しても申し分なし。
後部のランディングギアは、クリック関節も採用。
小サイズながら、造形等も優秀。
メガ粒子砲
左右から突き出したメガ粒子砲は、上下に可動。
砲身も設定デザインを反映したリアルな造形。
ただ、砲身が八の字に広がっているため、若干納得いなかい部分あり。
正面から見る分には、イラストのパース現象を巧みに利用しており、どちらかと言えばカッコイイ見た目。
砲身が斜めを向いてしまう原因として、関節の軸部分が短いことが考えられ、ここを延長させれば正面に向くことも可能と思われます。
メガ粒子砲はボールジョイント接続で、単なる軸関節よりも動きが滑らか。
自由度に関しても、溝部分の縁ギリギリまで調整可能で、かなりフレキシブルに可動。
ちなみに砲身は、上を向くと正面に向き直します。
えぇ・・・(困惑)
スラスター
ノズルは別パーツで再現。
後部のスラスターは、ノズルが全て独立可動。
ボールジョイント接続で、気持ちほんの少し動く程度。
ビットを格納するハッチは、スイッチを押して自動射出しますが、手動で開けることも一応可能。
もう一つのスイッチは、機体内部に格納されているビットを射出するギミックを内蔵。
スイッチを押すことで、ブッチッパという排泄音と共にビットを射出(大嘘)
オプション
オプションとして「ビット」が7基、シャア専用ゲルググ用ディスプレイスタンドと差し替えパーツが付属。
エルメスの代名詞とも言えるビット。
小さいながらも良く出来ており、肉眼で見る分には塗装も精密。
ボーナスパーツとして、ガンダムに斬られた左腕パーツが付属。
ディスプレイスタンドは、シャア専用ゲルググを乗せて、エルメスに牽引されるシーン再現可能。
サイズ比較
MIA統一スケールである1/170スケール(?)で立体化されており、全長26cm、全高21cmというビッグサイズで、ビグ・ザムに及ばないとはいえ十分過ぎる巨大さ。
1/144スケールと並べても、劇中に近いサイズ感。
「HGUC デンドロビウム」と比較。
流石に少々小柄に感じると思いますが、一言付け加えておきます。
エルメスが小さい×
デンドロが大きすぎる〇
ここで皆さん疑問に思うであろうエルメスの大きさ。
未だに85m説や、38m説が混在しており、公式の見解も微妙なところ。
ただ、劇中のサイズ比で見れば、明らかに後者の説が有力であるとされ、製品のスケールから逆算した実際の全長は約44mでした。
実際にゲーム等でサイコ・ガンダムと並べても、殆ど大差ない大きさでしたので、エルメスの全長も40m程度を見ても間違い無いでしょう。
といっても、アニメ・ゲームを問わず、作品によっては設定サイズが曖昧なことも多く、MIA自体ノンスケールでサイズ比もガバガバなので、あくまで一つの結論として捉えて頂ければ幸いです。
逆シャアの回想シーンですと、ガンダムやゲルググより縮んでるカットもありますからねぇ・・・
これもうわかんねぇな(諦め)
アクション
ということで、「MIA エルメス」でした。
全体的に見ると、アクション性やプレイバリューの面では魅力が薄いものの、ディスプレイモデルとしては破格の完成度。
丸みを帯びたフォルムや、精密なモールド等も魅力の一つで、各種ギミックも設定に忠実。
何よりこのサイズで商品化出来たこと自体が奇跡的で、限りなく1/144スケールに近い縮尺で立体化されている稀有な存在。
サウンドギミックも当時の音声が収録されており、リアルタイム世代の童心をガッチリ掴む遊び心も満載。
ただ、大きい故に置き場に困ることもあるので、しっかりと展示用スペースを確保したいところ。
「MIA」はガンプラでは通常立体化されないような、マニアックなものをガンガン立体化していたので、意外と立体化に恵まれない機体の完成度が群を抜いていることが多く、気になったらチェックしてみるのも良いでしょう。
特にデビルガンダム(第一形態)の迫力と悍ましさは、他の機体では真似できません。
一応、コレクション予定のジオン軍MAは「ビグロ」、「ザクレロ」の残り二体となり、この辺りも出来るだけ押さえておきたいところ。
ちなみに分解して改修予定です。
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
MS IN ACTION !! ララァ・スン専用モビルアーマー MAN-08
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はじめましてコメントをさせていただきます。
MIAはアニメ版ガンダムの全てのモビルスーツが発売されていまして当時のコレクション性はむしろHGUC以上でした、理由はMIAは国内よりも海外(アメリカン・香港)の方が先に発売されていまして当時の海外の方々はプラモを作る概念が薄く(上級者向き)なのと完成品をコレクションする方がメジャーだったので G・W・08・0083などはむしろ海外から逆輸入の様な形で国内展開され事実Gガンダムに至ってはアメリカで全てのモビルファイターが発売されたので改めて国内で発売されました。
おそらく国内展開からの販売はZくらいではないかと思います、ZZはZZガンダムとキュベレイmark2しか販売されておらず1回目の魂ネイションに来られていた営業スタッフの方に理由を聞きまして採算が取れないのでシリーズ下されなかったそうです。
ヒマ人2号様
コメントありがとうございます♪
仰る通り、MIAの方がシリーズ展開が早かった例もあり、MSやMAを問わず立体化のスピードはHGUCを凌駕していたので、コレクションもしやすいのも大きな強みでした。
お世辞にも人気や知名度の無いマニアックなモビルファイターの怒涛の商品化は、最早執念とも言える開発部の意気込みを感じました。
今思えば、MIAのパッケージの殆どが英語表記だったことも、トランスフォーマー(G1)と同じく逆輸入と考えれば納得します。
一時期はガンプラよりMIAの方が人気だったこともありましたし、彩色済み完成品なら尚更ライトユーザーにも魅力的に見えていたことと思います。
ただ、今や国内ファンは造形や精密さを重視されているため、シャープさに欠けるMIAは次第に打ち切りになったのは痛かったですね。
その代替えとして登場したのが、より洗練された「ロボット魂 SIDE MS」なのですが……。
反面、MA等の大型アイテムの完成度は軒並み高く、ガンプラ改造に慣れた上級者ならばリペイント等も可能なので、今の視点で見ても十分購入する価値があると思います。
しかしながら、どんなに魅力的なブランドでも、採算という大きな壁には勝てなかったという悲しいケースでもありました。
今後も魅力的なMIAがあれば、ドンドン紹介して行きたいと思います。