今回のガンプラは、「0083 スターダストメモリー」より「ジム・キャノンⅡ」をご紹介。
数多のバリエーションキットを放出しているジム系の中でも、特にその重量感が異色の機体で、キットもそのボリューム感を前面に押し出した力強いフォルムが特徴
ジム・カスタムの流用に思われがちながら、流用部分は殆ど存在せず、ほぼ新規造形と思って頂いて問題ありません。
それでは、早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
付属品一覧
パーツ総数はHGとしては標準クラス。
組み立ても一時間程度で完了。
今回はマーキングシールが付属し、ナンバリングやアルビオン隊のマーキングが可能。
RGC-83 ジム・キャノンII
「RGC-83 ジム・キャノンII 」は、地球連邦軍が運用する中距離支援用量産型MSである。
本機は一年戦争後に開発が進められ、「RX-77D 量産型ガンキャノン」の運用データを参考に、同じく支援用MS「RGC-80 ジム・キャノン」と統合される形で設計され、支援用MSの集大成とも呼べる機体として完成。
そのため機体構造や外観は、ジム系統よりもガンキャノンに近い。
生産ラインの大半は「RGM-79N ジム・カスタム」と共有する形で開発されており、フレームやジェネレーター、装備の一部等を引き継いでいるので、事実上は兄弟機とも言える。
そこに「RX-78NT-1 」のチョバム・アーマーの技術を応用した非脱着式複合装甲を外装に採用することで、これまでの連邦軍所属機と比較しても特に高い防御性能を獲得。
武装はジム・カスタムと共通の90mmジム・ライフルや、支援機の近接格闘能力の低さを補うために、専用のビーム・サーベルを装備。
両肩には砲撃用のビーム・キャノンが搭載され、その威力と射程距離は同時代のMSと比較しても数段優れており、本機はスタビライズド・ギアを装備している関係で、重力化での精密射撃も可能であることから、その砲撃性能は高さは後代でも十分通用する程であった。
主にデラーズ紛争等で活躍し、その後はエゥーゴ及びティターンズの双方にも使用された実績もある優秀な機体であったが、ジム・カスタムと生産ラインを共有していた関係で生産数は少ない。
また、同様のコンセプトを受け継ぐ後継機の開発は一時途絶え、連邦軍所属の正当な支援用MSはGキャノンの登場まで待つことなる。
今回は「0083 スターダストメモリー」よりジム・キャノンⅡ。
従来のジム系MSと異なり、武骨でミリタリールックな姿がコアなファン層を獲得。
プロポーションバランスは優秀で、重厚なデザインも忠実に反映。
可動範囲はそれなりで、劇中のアクションの大半は再現可能。
ビーム・キャノンの可動ギミックも完備しており、現状におけるジム・キャノンⅡの集大成とも言えるクオリティ。
と言っても、RE 1/100等で立体化される可能性は十分あり得り。
頭部
ジム・カスタムをベースとしつつも、細部の形状が微妙に異なる頭部。
バイザーはクリヤーオレンジ成型で、内部メカも再現。
アンテナ等も別パーツで再現されていますが、ややシャープさには欠ける形状。
首関節はボールジョイント接続で、基部が動くので可動域もそれなりに広め。
左右への可動も良好ですが、顎部分が干渉します。
肩部
武骨な形状の肩アーマー。
可動範囲は標準レベルで、腕は水平近くまで上がります。
加えて、前方向へ可動するので、思った以上に柔軟な動きが可能。
腕部
肘関節は二重関節により、180°近い可動を実現。
上腕はロール軸で可動。
左腕はビーム・サーベルラックを兼ねており、右腕とは若干形状が異なります。
パーツ構成は古さを否めず、中央に合わせ目が発生。
ハンドパーツは武器持ち手のほかに、平手、握り拳まで付属しており、それぞれディテールも秀逸。
胴体
装甲の厚みが特に伝わる上半身。
従来の連邦軍MSとは異なる重厚感が魅力。
バックパックの複雑な起伏等も巧みに立体化。
可動は軸関節なので、腰を左右に捻る程度しか出来ません。
ジム・キャノンⅡ最大の武器であるビーム・キャノンは当然可動式。
関節部のギアも緻密に再現。
スカートアーマー及びサイドアーマーは可動式。
特にスカートアーマーは、接続ピンの切断で左右独立して可動させることも可能。
さらに、HG規格では極めて珍しいリアスカートまで可動。
これにより、脚部の動きが阻害されないのは大きなメリット。
下半身
脚部はスタイリッシュとは無縁な重々しい外観。
その分、可動域等はかなり難あり。
股関節はボールジョイントで、可動範囲はそれ程広くはありません。
膝は90°程度しか可動出来ませんが、元々激しいアクションを行う機体でもないため、特に問題はありません。
足首関節はボールジョイント接続。
左右への接地性はまあまあ良く、前後には大きく可動。
オプション
オプションとして、各種装備やハンドパーツ等が付属。
携帯用火器として、ジム・ライフルが一丁付属。
ジム・カスタムに付属するものと同様で、これといった変更点は無し。
一体成型なので、マガジンの着脱は不可能。
左腕のビーム・サーベルは取り外し可能で、付属のビーム刃を取り付けて展開状態を再現。
ジム・ライフル同様、シールドもジム・カスタムのものが付属。
裏側には、マガジンを別パーツで取り付け可能。
シールドは、アタッチメントを介して腕に装備。
今回面白い試みとして、ランナータグにハンドパーツを取り付け可能です。
整理が苦手なユーザー諸氏には、是非とも活用して頂きたいところ。
アクション
ということで、「HGUC ジム・キャノンⅡ」でした。
数少ないジムの重装型として、その独特の存在感を発揮しているのが特徴で、各部ディテールも精密に再現。
ギミック面ではビーム・キャノンが可動式な以外、これといった特徴は無し。
可動面では自由度の高い腕に対し、下半身はかなり動きが窮屈で、全体的にアクション性は高くありません。
劇中でもそれ程激しい動きはしないのですが、気になるユーザーは関節移植等の改造を考慮したいところ。
今後は塗装を見越した改修を予定。
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
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