バンダイ HGUC 1/144 RGC-83 ジム・キャノンII レビュー


 

今回のガンプラは、「0083 スターダストメモリー」より「ジム・キャノンⅡ」をご紹介。

 

数多のバリエーションキットを放出しているジム系の中でも、特にその重量感が異色の機体で、キットもそのボリューム感を前面に押し出した力強いフォルムが特徴

 

ジム・カスタムの流用に思われがちながら、流用部分は殆ど存在せず、ほぼ新規造形と思って頂いて問題ありません。

 

それでは、早速レビューへと参りましょう。

 




 


パッケージ


 


付属品一覧


パーツ総数はHGとしては標準クラス。

 

組み立ても一時間程度で完了。

 

今回はマーキングシールが付属し、ナンバリングやアルビオン隊のマーキングが可能。

 

 


RGC-83  ジム・キャノンII 


RGC-83  ジム・キャノンII 」は、地球連邦軍が運用する中距離支援用量産型MSである。

 

本機は一年戦争後に開発が進められ、「RX-77D 量産型ガンキャノン」の運用データを参考に、同じく支援用MS「RGC-80 ジム・キャノン」と統合される形で設計され、支援用MSの集大成とも呼べる機体として完成。

 

そのため機体構造や外観は、ジム系統よりもガンキャノンに近い。

 

生産ラインの大半は「RGM-79N ジム・カスタム」と共有する形で開発されており、フレームやジェネレーター、装備の一部等を引き継いでいるので、事実上は兄弟機とも言える。

 

そこに「RX-78NT-1 」のチョバム・アーマーの技術を応用した非脱着式複合装甲を外装に採用することで、これまでの連邦軍所属機と比較しても特に高い防御性能を獲得。

 

武装はジム・カスタムと共通の90mmジム・ライフルや、支援機の近接格闘能力の低さを補うために、専用のビーム・サーベルを装備。

 

両肩には砲撃用のビーム・キャノンが搭載され、その威力と射程距離は同時代のMSと比較しても数段優れており、本機はスタビライズド・ギアを装備している関係で、重力化での精密射撃も可能であることから、その砲撃性能は高さは後代でも十分通用する程であった。

 

主にデラーズ紛争等で活躍し、その後はエゥーゴ及びティターンズの双方にも使用された実績もある優秀な機体であったが、ジム・カスタムと生産ラインを共有していた関係で生産数は少ない。

 

また、同様のコンセプトを受け継ぐ後継機の開発は一時途絶え、連邦軍所属の正当な支援用MSはGキャノンの登場まで待つことなる。

 

今回は「0083 スターダストメモリー」よりジム・キャノンⅡ。

 

従来のジム系MSと異なり、武骨でミリタリールックな姿がコアなファン層を獲得。

 

プロポーションバランスは優秀で、重厚なデザインも忠実に反映。

 

可動範囲はそれなりで、劇中のアクションの大半は再現可能。

 

ビーム・キャノンの可動ギミックも完備しており、現状におけるジム・キャノンⅡの集大成とも言えるクオリティ。

 

と言っても、RE 1/100等で立体化される可能性は十分あり得り。

 

 


頭部


ジム・カスタムをベースとしつつも、細部の形状が微妙に異なる頭部。

 

バイザーはクリヤーオレンジ成型で、内部メカも再現。

 

アンテナ等も別パーツで再現されていますが、ややシャープさには欠ける形状。

 

首関節はボールジョイント接続で、基部が動くので可動域もそれなりに広め。

 

左右への可動も良好ですが、顎部分が干渉します。

 

 


肩部


武骨な形状の肩アーマー。

 

可動範囲は標準レベルで、腕は水平近くまで上がります。

 

加えて、前方向へ可動するので、思った以上に柔軟な動きが可能。

 

 


腕部


肘関節は二重関節により、180°近い可動を実現。

 

上腕はロール軸で可動。

 

左腕はビーム・サーベルラックを兼ねており、右腕とは若干形状が異なります。

 

パーツ構成は古さを否めず、中央に合わせ目が発生。

 

ハンドパーツは武器持ち手のほかに、平手、握り拳まで付属しており、それぞれディテールも秀逸。

 

 


胴体


装甲の厚みが特に伝わる上半身。

 

従来の連邦軍MSとは異なる重厚感が魅力。

 

バックパックの複雑な起伏等も巧みに立体化。

 

可動は軸関節なので、腰を左右に捻る程度しか出来ません。

 

ジム・キャノンⅡ最大の武器であるビーム・キャノンは当然可動式。

 

関節部のギアも緻密に再現。

 

スカートアーマー及びサイドアーマーは可動式。

 

特にスカートアーマーは、接続ピンの切断で左右独立して可動させることも可能。

 

さらに、HG規格では極めて珍しいリアスカートまで可動。

 

これにより、脚部の動きが阻害されないのは大きなメリット。

 

 


下半身


脚部はスタイリッシュとは無縁な重々しい外観。

 

その分、可動域等はかなり難あり。

 

股関節はボールジョイントで、可動範囲はそれ程広くはありません。

 

膝は90°程度しか可動出来ませんが、元々激しいアクションを行う機体でもないため、特に問題はありません。

 

足首関節はボールジョイント接続。

 

左右への接地性はまあまあ良く、前後には大きく可動。

 




 


オプション


オプションとして、各種装備やハンドパーツ等が付属。

 

携帯用火器として、ジム・ライフルが一丁付属。

 

ジム・カスタムに付属するものと同様で、これといった変更点は無し。

 

一体成型なので、マガジンの着脱は不可能。

 

左腕のビーム・サーベルは取り外し可能で、付属のビーム刃を取り付けて展開状態を再現。

 

ジム・ライフル同様、シールドもジム・カスタムのものが付属。

 

裏側には、マガジンを別パーツで取り付け可能。

 

シールドは、アタッチメントを介して腕に装備。

 

今回面白い試みとして、ランナータグにハンドパーツを取り付け可能です。

 

整理が苦手なユーザー諸氏には、是非とも活用して頂きたいところ。

 

 


アクション


ということで、「HGUC ジム・キャノンⅡ」でした。

 

数少ないジムの重装型として、その独特の存在感を発揮しているのが特徴で、各部ディテールも精密に再現。

 

ギミック面ではビーム・キャノンが可動式な以外、これといった特徴は無し。

 

可動面では自由度の高い腕に対し、下半身はかなり動きが窮屈で、全体的にアクション性は高くありません。

 

劇中でもそれ程激しい動きはしないのですが、気になるユーザーは関節移植等の改造を考慮したいところ。

 

今後は塗装を見越した改修を予定。

 

それではみなさん。

 

楽しいホビーライフを。

 

 


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