ホビー業界に激震走る。
バンダイの一大ブランド「フィギュアライズ」シリーズに、新レーベルとして「Figure-rise LABO(フィギュアライズラボ)」が始動。
バンダイのお家芸でもある「レイヤードインジェクション」を研究・探究して導き出した、一つの結論がこのFigure-rise LABOである。
これは、プラモデルはおろか、彩色済みフィギュアの概念すら根底から覆しかねない存在になるだろう。
まさに、”この一撃が歴史を変える”のだ。
この革命的とも言えるこの新シリーズが、今後のホビー業界に与える影響力は測りかねない……
そんなバンダイが送る、新レーベルの神髄をとくとご覧いただきたい。
ということで、ユーザー諸氏期待のFigure-rise LABO(フィギュアライズラボ) が遂に発売。
バンダイ驚異(脅威?)のメカニズムが可能にした、この新スタイルプラモデルを早速レビューして行きましょう。
パッケージ
パッケージはプラモデルだということを、微塵も感じさせないデザイン。
構造も今までとは異なるリバーシブル仕様。
付属品一覧
コンセプトとしてはプラモデルというよりは、ガレージキットに近い製品仕様。
本製品の売りでもある、レイヤードインジェクションで成型された肌色パーツ。
朱色パーツの周りを、肌が覆う二層構造となっております
加えて、密度や重量も従来のプラモデルと異なり、今までにない感触。
表面の質感も全く新しく、成型色にてチークやシャドーがこの段階で既に処理されています。
ちなみに、2019.02.17の「つくるのホントを知ってるかい展」では、その詳細な製造工程を展示。
バンダイは一体何を目指すつもりなんですかねぇ……(畏怖)
ちなみに、ゲート痕から普通にパーツを切り出すと、斑点のように朱色のゲート痕が目立つ仕様。
「これは素組みでは厳しいのでは?」と一瞬考えが過りましたが、ご心配には及びません。
目立つゲート痕は、このようにパーツが重なり合う部分で隠れる構造。
とはいうものの、角度によっては見えてしまうこともあるため、肌色の塗料でリタッチを施せば十分鑑賞に耐えられることでしょう。
特にエアブラシによるリタッチが無難。
水着部分はグロスインジェクションによって、美しい光沢を持っています。
艶の抑えられた肌とのコントラストが秀逸です。
取扱説明書。
表はカラー印刷、裏側はモノクロ印刷という特殊な仕様。
しかし、部品請求カードはちゃんと付属。
ホシノ・フミナ
これぞ、バンダイのインジェクション成型技術の新たな境地。
どの角度から見ても、破綻のない美しさをプラモデルで実現。
造形面でも丸みのある、柔らかでグラマラスなボディラインを完全再現。
フィギュアライズバストからさらに進化し、これまでのプラモデル・フィギュアの常識を破壊してしまうバンダイホビー事業部の闇……ではなく職人魂には敬服致します。
これならば、今まで美少女プラキットという面で、大きく溝を開けられてきたコトブキヤとも、今後は対等以上に戦えるレベルだと実感出来ます。
あくまでこの造形が、シリーズに反映出来ればの話です。
バストアップ
表情は、今まで同社から立体化されてきたフミナの中でも、最も劇中のイメージに忠実です。
おまけに、これが組み立てただけというのだから、尚更恐ろしい。
普通なら、塗装や水転写デカールでの再現は必須でしたが、このFigure-rise LABOの前では、その概念は無意味と化したと言えます。
下から覗けば、ちゃんと歯も造形化されており、今までのフミナの中でも生き生きとしています。
これでもう泥人形なんて呼べないんだよなぁ……(皮肉)
瞳部分は、過去に採用されたレイヤードインジェクションですが、新たな試みとして瞳がクリヤーパーツ成型。
主にブルー部分がクリヤーパーツ。
画像では判別しにくいですが、ドールアイのような透明感と瑞々しさを兼ね備え、水転写デカールでは再現出来なかった表現をも可能にしてしまったバンダイやりますねぇ!
髪の毛は、従来の同社立体物とは比較にならない程にシャープ。
前髪は合わせ目が目立つものの、十分対処可能なレベルです。
ポニーテールにも合わせ目はありますが、極力目立たない設計となっています。
シュシュも、ふわっとした柔らかさを上手く表現。
肌の露出した部分は、筋肉の付き方もPVC製フィギュアと見紛う質感。
ちなみに、腕部分はレイヤードインジェクションではないので、パステル等で陰影を表現してみると、全体が馴染むと思います。
しなやかな指先は、爪までこだわりの造形。
手の甲の凹凸や、筋まで再現される等、人体を模したリアルな造形。
背中から腰にかけてのボディラインだけでなく、水着の皺や光沢等も見所。
レッグライン
今回のFigure-rise LABOの見所でもある脚部。
魅惑の脚線美は、誰もがプラモデルということを忘れる外観。
ただ、ゲート痕とパーキングラインは存在するので、やはりプラモデルを組み立てているという感覚は健在。
素組みではダメみたいですね(諦観)
ゲートがかなり太いため、切れ味の良い薄刃ニッパーでカットしても白化してしまう程なので、下記リンクからそんなゲート痕を綺麗に除去する方法をご紹介↓
台座はブルーのクリヤーパーツで再現。
水しぶきや波紋も驚くほど精巧に作られています。
ここまででも、ユーザー諸氏を驚かせる様々な要素を披露した本キット。
さらに驚くべくことに、サイズが想定外に大きいのも特徴。
「1/144スケール HGBF ういにんぐふみな」もMGに近いサイズですが、最早それらとは全く異なる存在感。
全高は約25cmにもなり、MGサザビー等の大型機にも匹敵するサイズ。
「1/144スケール RG ガンダム」と比較すると倍近いサイズ差。
そしてPG並みの巨体を持つ「スーパーミニプラ キングジェイダー(約28cm)」と並べても、引けを取らないビッグスケール。
スケール表記は記載されておりませんが、大体1/6~1/7スケール辺り。
現在、このサイズの彩色済みフィギュアならば、一万円という大台を超える事も多いため、ボリュームの面でも満足度が高め。
SKI君「先輩! 何してんすか!? (B社に自分を売るのは)やめてくださいよ本当に!」
ということで、「Figure-rise LABO ホシノ・フミナ」でした。
バンダイの新たな懐刀として登場した「Figure-rise LABO」でしたが、ユーザー諸氏の皆さんには一度は組んで頂きたい逸品です。
プラモデルの進化と、新たなる可能性を感じさせる全く未知の存在と言えばよろしいでしょうか?
これからこの「Figure-rise LABO」の向かう先には、何があるのか?
今後のプラモデル・フィギュアは一体どのような変貌を遂げるのか?
そんな哲学的とも言える考えをも呼び覚ます魅力が、この「Figure-rise LABO」には確実に存在します。
当面の課題は、大きく目立つゲート痕ですが、後々どのように改善されていくか期待したいと思います。
勿論、丁寧整形作業後に慎重にリタッチし、細部を少し塗装するだけでも、これだけ変わりますから、落ち込む必要はございません。
【塗装作例(成型色仕上げ)】
基本的には一部の塗装を除き、ほぼ成型色仕上げでも見た目が大分改善されます。
この通り、少し作り込めば誰でも簡単に完成させられますが、ある程度の設備投資は必要にはなります。
一連の製作過程は下記リンクからどうぞ↓
ただ、余程ユーザーの注目度が高いのか、amazonではすでにプレ値で売られてますが、転売は程ほどにした方がいいでしょう。
私の場合、今日は「コトブキヤ アークビートル」の購入ついでに買えればと思い、あみあみに立ち寄ったのですが、すでに販売個数の制限もなされていました。
筆者は運よく買えましたが、他の販売店の店頭では見かけませんでした。
千葉の辺境からわざわざ出向き、秋葉原にまで足を運ばなければ、手に入れることはおろか、姿を見ることすら叶わなかったでしょう。
今日発売で完売なんてことは無いと思いますが、FAG轟雷ショックの再来にならなければと願います。
カラーバリエーションの詳細は下記リンクよりどうぞ↓
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
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おひさです。フィギュアのことを知らないから、これが、革命的だ、というのは分からないのですが…。ファンだったら絶対に欲しくなるんだろうな、と思いました。私が驚いたのは眼の造形と指先ですね。いや、他のところも驚いたけど…。
感動が伝わる記事でした。このフィギュア、トイ全体に影響を与えそうですね。
メンズもやってほしい。
いち様
コメントありがとうございます。
いやはや、お久しぶりです。
今回のFigure-rise LABOは、我々ホビー業界で生きる人間にとっては、ノーベル賞並みの革新的出来事といっても過言ではありません!
この10年でプラモデルもフィギュアも飛躍的に進化し、ドンドン我々の常識を打ち砕くアイディアに驚きを隠せません。
今後のホビー業界は、ますますの盛り上がりを見せることと思います。