■HG ブレーサー・フェニックスレビュー(素組み)
バンダイのHG パシフィック・リムシリーズに重厚な外観のブレーサー・フェニックスが登場。
劇中のイメージを精密に造形化し、バンダイのお家芸である特殊成型技術によって繊細なディテールを両立。
前作の「チェルノアルファ」の系統を受け継ぐパワーファイターということで、パワフルな闘いぶりに注目が集まるところです。
・パッケージ
第一弾の中でも特にミリタリー色の強い本機。
パッケージイラストも渋いレイアウトとデザインにまとめられています。
・付属品一覧
パーツ数は他の二種と比較しても同じパーツ数です。
相変わらず少ないにも関わらず、パーツの一つ一つに細かなモールドが施されています。
本体が地味目な色合いに対し、シールはカラフルなものが多いです。
シールの数も他の二機より多めです。
解説書には構造概略図が掲載されているため、万が一パーツが余ったりした場合はこのページで確認されると良いでしょう。
それでは本体レビューです。
・ブレーサー・フェニックス
ジプシーやオブシディアンと異なり、ゴリラのような上半身や、逆関節の下半身が印象的な機体と化しています。
重厚なフォルムに、武骨なデザインが何処となくむせる要素を醸し出します。
情報量は他の二機同様に緻密で、関節部の造形も細かいです。
パーツ数も抑えられており、組み立ても一時間程度あれば十分です。
可動域は優秀だった二機に比べ、全体的にやや低下していますがかねがね良好です。
・頭部
デザインの再現性は秀逸で、シリーズ共通して安定しています。
首の関節はジプシーやオブシディアンと同じ構造です。
ただ、胴体に埋まっているようなデザインなので、ジプシー以上に自由度が低めです。
上を向いたり俯いたりするどころか、首を左右に振ることすら難しいです。
・肩部
肩は可動軸が無く、腕を水平に上げることも出来ません。
可動域も画像が限界です。
わきの下のシリンダー部分等の関節部分の造形は良好です。
・腕部
先の二機が二十関節で180°近く曲げられたのに対し、こちらは90°が限界です。
肘関節の内部メカモールドの表現は見事です。
コトブキヤのアーマード・コアシリーズならば、多くのパーツの集合体と化している部分ですが、こちらは従来のHGと同等のパーツ数に抑えられているのも素晴らしいです。
左腕はメリケンサックが装備。
他にも武装が取り付けられていますが、詳細は不明。
・胴体
胴体は胸板の厚い、プロレスラーやK1選手のようにガッシリとしたスタイルです。
コックピット周りのディテールも精緻です。
関節はボールジョイント接続。
反ったり、猫背になるのは不得手です。
反面、左右に旋回するのは得意です。
総合的に見ても胴体の可動は標準的です。
・脚部
股関節の構造は二機と同様で、可動域は特に差はありません。
逆関節の特徴的な脚部ですが、膝関節は二十関節なので可動域は広めで比較的優秀です。
膝立ちはあまり得意ではありませんが、それらしいポージングは可能です。
接地性はオブシディアン程ではありませんが、中々に良好です。
動きの制約が多い上半身に対し、下半身は可動箇所が多いので、とにかく良く動きます
左足にはミサイルランチャーが装備。
小さいながら弾頭もしっかり造形化されています。
・武装
付属の装備はボルテックスレールガンのみとやや地味な印象。
特に価格がこちらより低く、武装も豊富なジプシーと比べるとプレイバリュー不足が際立ちます。
その他には小型イェーガー「スクラッパー」が付属します。
ボルテックスレールガンは差し替えで装備。
サイズは小さいですが、緻密なモールドが施されており悪くはありません。
ただやはり迫力不足なのは否めません。
ロボット魂では再現されている、背部への取り付けも実装されていません。
ちなみに、オブシディアン同様に「HG ジプシー・アベンジャーDXセット」に付属する専用スタンドは本機にも接続可能。
あまり宙を舞うようなイメージは無いのですが、ちょっと変わった趣向でディスプレイ可能です。
・サイズ比較
サイズはジプシーと比較すると、二回り程小柄。
ボリューム不足というわけではありませんが、価格の割にはやや満足度は低めに感じます。
ブレーサー・フェニックスは、シリーズ第一弾の中でも特にサイズの小ささが強調されています。
といっても、本体の完成度が低い訳ではないので、後悔させるような要素はありません。
・アクション
というわけで、HG ブレーサー・フェニックスレビュー終了です。
本体のデザインや造形等は精密に造形化されています。
関節の可動域はデザイン上制約が多い部分もありますが、劣悪というわけでもなく、本体の完成度そのものは高いです。
しかしながら、HG規格でこのサイズとセット内容は割高に感じてしまうかもしれません。
ですが、真価は今後発売されるであろう(?)「HG タイタン・リディーマー」と組み合わせた時だろうと思います。
その上、こういう仕様だからこそ改造等の作り甲斐のあるというものです。
それに、本機程ダメージ表現の似合う機体も他にいないので、塗装作例では汚しやダメージ痕を他の二機より強調して製作してみたいと思います。
デザインから見たコンセプト的も、ティエレンやゴッグに近い運用方法なのかもしれません。
HG パシフィック・リム ブレーサー・フェニックス 色分け済みプラモデル
その前に、予告編でブレーサー・フェニックスの装備でもない鉄球が本機に装備されている時点で、タイタン・リディーマーの行く末が分かるというネタバレはやめて差し上げろ(懇願)
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