今回はロシアのプラモデルメーカーZVEZDA(ズヴェズダ)より「1/2700 スケール スター・デストロイヤー 」をご紹介。
前回でちょっとした雑談で紹介した程度で、製品自体に触れなかったのですが、今回はようやくレビューに移行します。
海外プラキットの魅力に取りつかれたのか、前回の「神道物語」に続き、またしても輸入物を購入。
当初は「バンダイ 1/5000スケール スター・デストロイヤー(ライティングモデル)」の購入とレビューを予定していましたが、急遽予定を変更。
国粋主義って何だよ・・・
本来ならば、正月辺りにレビューしたかったですが、色々とガバガバな年始でタイミングを逃したので、お兄さん許して。
DVD発売記念ということでさ、終わりでいいんじゃない(適当)
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
今回はロシアから直輸入。
輸入時期が去年の年末だったので、特にコロナの影響は無し。
前回ご紹介し、北京から仕入れた「神道物语 丰臣秀羽」と同じく、海外経由だと一週間程度で届きます。
同じAmazonでも、国内と海外では住所表記や梱包が異なり、最初は戸惑いますが、慣れればヘーキヘーキ、ヘーキだから。
パッケージサイズはバンダイの「1/5000スケール(ライティングモデル)」に匹敵するサイズ。
付属品一覧
バンダイ製と比べ、パーツ数はかなり多め。
それでも仮組みは3~4時間程度で完成しますが、場合によっては倍以上掛かります。
しかしながら、国内製品と違ってランナーにアルファベットが刻印されていないので、取扱説明書を見て事前に確認しておく必要があります。
その時は、解かりやすくテープにアルファベットを書いて貼っておくのが鉄則。
この辺りも、日本製とは異なる製品仕様なので、慣れていないユーザー諸氏は注意。
普通に一体成型パーツも使われ、スライド金型も採用されている等、ZVEZDAの技術力の高さを物語る構成。
スライド金型技術は、バンダイだけの特権ではないのか・・・悲しいなぁ。
その他にも、面白いのは一部パーツがランナーの役割を担うという斜め上の発想・・・ロシア人というのは面白え奴らだなこのキチゲェ共!
無論、取扱説明書の表記は全てロシア語。
これはONDISKでなければ翻訳不可避。
ロシアでも二度切りは当たり前なんですねぇ・・・何か感動的!
組み立て工程も日本のプラキットと変わりません。
但し、このキットは接着剤使用。
インペリアル級 スター・デストロイヤー
「インペリアル級 スター・デストロイヤー」は、銀河帝国の所有する主力艦艇で、同軍のシンボルとも言うべき存在である。
製造は銀河系でも指折りの巨大企業「クワット・ドライブ・ヤード社」によって行われており、「AT-AT」を始めとした帝国軍に納入している数多くの製品の中でも、同社が最も自信を持って送り出していたのが、この「スター・デストロイヤー」というブランドであった。
インペリアルI級の基本設計は、銀河共和国がクローン戦争時代に使用していた「ヴェネター級 スター・デストロイヤー」をその前身としており、その設計思想を受け継ぎつつも、より強大な宇宙戦艦として発展させている。
当初は準備段階でさえ資金調達から、設計、設備投資、人的資源の確保、膨大な維持費といった様々な難題を抱えており、実際に建造し運用するのことは不可能とまで言われていた。
しかし、恐怖政治によって帝国軍を統括していたパルパティーン皇帝の強い要望(政治的圧力)もあり、紆余曲折あったものの遂に建造へ踏み切ることとなった。
無論、インペリアル級一隻でさえ莫大な建造費が掛かったが、帝国軍はこれを大量発注することで製造費を抑え、戦略物資の確保や生産拠点の増設に余念が無かったこともあり、実に2万5000隻ものスター・デストロイヤーを保有することに成功している。
「インペリアル級」は一隻でストームトルーパー一個師団から、TIEファイター6個中隊に加え、地上兵力としてAT-ATを20機、AT-STを30機をそれぞれ格納可能なのに加え、大量に装備されたターボレーザー砲や、イオンキャノンの威力も絶大であり、艦隊戦にいおても圧倒的な戦闘能力を誇示して見せた。
例え一隻でも、文明の遅れた惑星を制圧するのに必要十分な兵力を常に有しており、「スター・デストロイヤー」の名に違わぬ破壊力を秘めていたのである。
帝国軍はその恐怖を浸透させるために、必要とあらば速やかにスター・デストロイヤーを銀河系の至る所に差し向け、その力を見せつけていた。
しかしながら、これだけ強大な力を持ったインペリアルI級でさえ、銀河系の完全支配を目的としていた帝国には不完全と認識されており、より強力なインペリアルII級や、さらに巨大な「エグゼキューター級スター・ドレッドノート」といった巨大戦艦を戦線に投入していった。
銀河帝国崩壊後は、ファイナル・オーダーによってさらに大型化された「ジストン級 スター・デストロイヤー」がエクセゴルの秘密ドックで建造され、新たに搭載された「アキシャル・スーパーレーザー」によって惑星をも容易に破壊可能な火力を得て、さらなる脅威を銀河系に与えた。
ということで、「スター・デストロイヤー」です。
最新作「スカイウォーカーの夜明け」をによって、スターウォーズシリーズは全て制覇しましたが、今回はその影響でスター・デストロイヤーが欲しくなった所存。
最初は、バンダイの1/5000スケールの購入を検討していましたが、ネットで漁れば漁る程、色々なメーカーがスター・デストロイヤーをキット化している中で、一番魅力的だったのがZVEZDA製。
ZVEZDAは日本で言えば、バンダイやタミヤに相当するロシアを代表するプラキットメーカーで、主に軍用機のキット化を推し進めています。
さて、今回のZVEZDA製スター・デストロイヤーの特徴は、何と言っても全長60cmという破格のサイズ。
スター・デストロイヤーの立体物としては文句なしに最大級のサイズで、劇中同様の巨大戦艦に相応しい威容。
これは昨年発売された、バンダイの1/5000スケールの2倍に相当し、現在の価格もライティングモデルと同価格帯と、関税を考慮してもコストパフォーマンスは優秀。
サイズだけでなく、造形、ディテール、シャープさとあらゆる面でバンダイ製にも勝るとも劣らない再現性で、普通にスライド金型を用いた一体成型パーツも多用する等、以外にも完成度は高い印象。
成型色は灰色で再現され、EP6のエンドアの戦いでの劇中イメージに近い色合い。
パーツ数はやや多いものの、合わせ目が目立ちにくい構成な上、ゲート痕も表面に出ない等、かなり巧みな分割で実現。
またサイズが大きい分、電飾スペースにも余裕があり、かなり大掛かりな改修にも対応出来ています。
スナップフィットではないため、初心者お断りキットですが、スターウォーズモデラーの大半がベテランなため、大した問題ではありません。
パーツの精度も優秀で、ハメ込んだ際にガタつくようなことはありませんが、ビギナーでも組み立てたい場合は、接着剤とパテを常備しておきたいところ。
今回は仮組みに接着剤を一部だけつけ、いつでも分解出来るようにしています。
艦橋
艦橋はバンダイのような一体成型でないものの、合わせ目は目立ちにくい構成。
今回は改修時に解体出来るよう、一部しか接着していないので、少しばかり隙間が空いています。
表面の極めて複雑なディテールも徹底再現され、パネルライン等も非常に精巧な出来。
艦橋は箱組みタイプなので、組み立てが若干難易度が高め。
ガスタンクのようなシールド発生器は、支柱部分も精密に立体化されている反面、折れやすく脆い構造なので注意。
艦橋と船体を繋ぐブリッジは、細部まで精緻なモールドで再現。
司令ブリッジ周辺のディテールも精密で、下手に手を加えるとモールドを潰してしまう恐れがあるので注意。
ただ、ディテールは精密な反面、後部ハンガーは開口されていないので、設定デザインを再現するには加工が必要。
船体は大ボリュームながら、細部までこだわり抜いたディテールをインジェクション成型で見事に再現。
砲台は全て別パーツ化され、他のモデルでは省略されがちな部分もしっかり再現。
船体上部は多層構造により、都市のような巨大感をリアルに再現し、細部まで緻密に立体化。
船体の表面は、膨大なパネルラインが施されているのが特徴。
モールドはシャープに施され、かなり繊細な表現。
しかしながら、ここも箱組みなので、合わせ目処理がかなり難しい・・・というより至難の技。
複雑なディテールなので、合わせ目処理はかえって難易度が上がります。
艦首
鋭角的な形状で、くさび型の船体が特徴的なスター・デストロイヤーの船体。
艦首と船体は分割式で、バンダイと違って合わせ目処理の必要あり。
船体左右にも微細なディテールが配され、ただ単に巨大なだけでないのが魅力。
そして、本キットの難所である合わせ目。
隙間をパテで埋めた後は、微細なモールドを潰さないよう、精細な作業を要求され、モールドを彫りなおす等、高度なテクニックは必須。
バンダイのように一体成型ではないため、組み立てやすさでは一歩劣る形。
難易度が高過ぎて、改修中にここで心が折れたゾ(挫折)
(腕が)落ちたねぇ・・・落ちましたね。
じっくり作る時間もなく、やはりバンダイ製を買った方が正解だと思った今日この頃。
底部
複雑な造形の艦橋に対し、底部は比較的あっさりとしたシンプルな形状
しかしながら、精緻なモールドや情報量の多さで見事に巨大感を演出。
底部の起伏は少ないながら、パネルラインは細部まで精緻に施され、面の間延び等は皆無。
開放型のハンガーは、劇中同様を細部まで精密に再現。
クレーンは別パーツ。
余談ながら、ハンガーはイージス艦と同サイズの「ブロッケードランナー」を格納出来る程広大なスペース
クレーンはどれだけ巨大なんだ・・・(困惑)
底部ドームは別パーツ化され、パネルラインまで精密に再現。
推進ユニット
3基のメインバーニアに、4基のサブスラスターで構成された推進ユニット。
程よく巨大感も演出され、大小複数のパイプで重なり合ったディテール等、細部まで精密に再現。
ノズル以外は全て一体成型。
これだけの密度感でありながら、パーツ数も少なく、比較的に組み立てやすい構成。
ただ、エッジ部分はバリやパーツの歪みも多少あるので、改修時は注意が必要。
ノズル内部も精密に造形化。
LEDも仕込みやすいサイズなので、電飾にも柔軟に対応可能。
バーニア周辺のディテールも細密に再現。
ディスプレイスタンド
本体を支えるディスプレイスタンドは、大小二つ付属。
一体成型ではないので、安定性の面ではバンダイに軍配が上がります。
比較
ビークルモデル版との比較。
サイズ的には、全長はビークルモデルの約6倍、質量面ではそれをさらに上回る巨体。
これを見る限りでは、バンダイもビークルモデルに合わせたスケールの「スーパー・スター・デストロイヤー」も立体化出来そうなんだよなぁ・・・
プレバン限定でも良いから製品化してくれよな~頼むよ~(懇願)
総括
ということで、「ZVEZDA スター・デストロイヤー」でした。
組み立てやすさはバンダイには及ばないものの、スター・デストロイヤーのプラキットとしては造形・ディテール共に文句なしに最高クラスの完成度。
特にサイズは60cmと大ボリュームで、圧倒的な存在感を誇る点ではバンダイ製をも凌駕し、映画用プロップのレプリカと呼んでも過言ではない迫力。
ただ、ディテールは微妙に劇中のものとは異なり、細かい部分まで気になるユーザー諸氏は加工が必要です。
元々高かった価格は、現時点ではライティングモデルと大差ない価格にまで落ち着き、LEDユニットが付属していないとはいえ、コストパフォーマンスは良好。
海外製品は粗悪というイメージを大きく覆す、驚異的な完成度の高さ。
Amazonカスタマーレビューでは、日本国内だけでなく、スターウォーズの本場である合衆国兄貴達からも定評を得ており、モデラーレベルの高い海外兄貴からも高い評価を受けているのが特徴。
塗装と電飾を兼ねた製作動画も多数アップロードされ、これでも十数年プラキット製作の経験がある筆者でも、動画で披露されるあらゆるテクニックが参考になります。
このレビューを公開している頃には、既にお試し改修作業を施していますが、今まで作ってきたプラキットの中でも図抜けて難易度高め。
今回はPLASMO兄貴の超絶技巧動画を参考に、各種の改修を行っていますが、いや~キツイっす(憔悴)
これをあんな芸術品に仕上げる海外兄貴はって何だよ・・・(困惑)
このキット最大の欠点は、スナップフィットを採用していないという点。
しかしこれは、スナップフィット方式が浸透していない、ロシアのお国柄の違いなので一概に欠点とは呼べません。
少なくとも、接着剤を使ったプラモデル(主に艦船模型)の製作が無いと、仮組みすらままならない完全な上級者向けキット。
バンダイのプラキットのように、簡単に組み立てられるような生易しいもの代物ではありません。
また、接着剤を使用する際は換気も十分に行い、マスクの着用を強く推奨します。
シンナーの吸引で、途中から頭痛や体調不良に繋がります。
逆に、それだけ日本のプラキット製作の敷居が低くなっていることの証なので、国産と海外産の違いを知る良い機会になると思います。
しかしながら、本キットのパーツのハメ合いは良好なので、仮組みも特に問題ありませんが、ゲートをしっかり除去しないと、微妙にハメ合わせが悪くなります。
ハメ合わせが悪いと、微妙に隙間が出来たり、合わせ目処理もままならない等、高度なテクニックが必要とされます。
もっとも、昭和時代から接着剤やパテを使用して、プラモデル製作に勤しんできたベテラン勢は話が別ですが。
手軽に精巧なスター・デストロイヤーを組み立てたいならバンダイ製。
巨大でじっくりとスター・デストロイヤーを製作したい方にはZVEZDA製を推奨。
また。この巨大モデルは「HGUC デンドロビウム」同様に、部屋の占有率が尋常ではないため、置き場にも配慮しなければなりません。
日本の住宅事情の関係もあり、小ぶりでも構わないというならバンダイ製でも十分でしょう。
今更ながら、大人しくバンダイの技術力を信じて買っていればと後悔・・・置き場にも困りませんので。
ただでさえ、プラキット製作に費やせる時間も無いので、今度ばかりは筆者もバンダイ製を買えばと痛感します。
ライティングモデルならLEDユニット付いてますから。
面白半分に買ってはいけない(戒め)
ZVEZDAのオフィシャルサイトは下記リンクからどうぞ↓
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
オススメ記事
パーパーパー パッパパーパッパパー
最近帝国のテーマを思い浮かべていると途中からリコーダーの、ペーペーペー ペッペッペーペッペッポーに変換されて威厳も威圧も有ったもんじゃ無くなります(笑)
さて、大物作品、おつで有ります
戦車を多く作っているのでドラゴン、ドランペッター、ズヴェズダ等のメーカーはお馴染みなんですが、キャラクター物(版権物?)も作っていたんですね
流石のディテールです、この辺はバンダイも見習って欲しい、特にガンプラのエッジの甘さとスジボリの太さ
ただ、無塗装だとのっぺりとして見えてしまいますねスミ入れ、シャドウ吹き奨励でしょうか…
完成品、期待してます
ガンプラに甘やかされているとスケールモデルの説明書にビックリする人も多いんじゃないでしょうかね?
お姉さんが手取り足取りじゃ無いので
しかもロシア語、ガルパンと聖闘士星矢で覚えた数語しか分からない…
図解って有難い
初期のガンダム、ザクを作って接着剤多めで肩を固めてしまった人、素直に挙手(^-^;/
何某様
コメントありがとうございます♪
>さて、大物作品、おつで有ります
戦車を多く作っているのでドラゴン、ドランペッター、ズヴェズダ等のメーカーはお馴染みなんですが、キャラクター物(版権物?)も作っていたんですね
調べたところ、ZVEZDAとしては唯一の版権キットらしいですね。
>流石のディテールです、この辺はバンダイも見習って欲しい、特にガンプラのエッジの甘さとスジボリの太さ
ただ、無塗装だとのっぺりとして見えてしまいますねスミ入れ、シャドウ吹き奨励でしょうか…
ロシアでこれだけの芸当が出来るなら、「スーパー・スター・デストロイヤー」や「デススター」等も巨大キットとしてプレバン限定でも製品化して欲しいものです。
>完成品、期待してます
(多分完成は)ないです
>ガンプラに甘やかされているとスケールモデルの説明書にビックリする人も多いんじゃないでしょうかね?
お姉さんが手取り足取りじゃ無いので
しかもロシア語、ガルパンと聖闘士星矢で覚えた数語しか分からない…
図解って有難い
ガンプラは甘えって、はっきりわかんだね(自覚)
自分の工作技術が衰えてたことに、涙がで、出ますよ・・・
意外にも造形面はかなり精密なので、ミリタリーモデルに慣れてる人にはオススメかもしれません。
でもロシア語はやめちくり~
意味がこれもうわかんねぇな。
>初期のガンダム、ザクを作って接着剤多めで肩を固めてしまった人、素直に挙手(^-^;/
接着剤で固着させたあげくに破壊したゾ。
うわぁ・・大きそう、でっかいなー・・・。
ところで飾る時、ベースとかついてるんですか?ランナーか船体のパーツかわからないよこれ・・。
t・w・o 様
コメントありがとうございます♪
両手で抱えないといけないレベルなので、持ち運び等も注意が必要ですね。
一応、ディスプレイスタンドは付いてます。
使い勝手は良くないですが。