ワンフェス2019から色々あって、紹介を遅れていましたが、今回は今後発売予定の「chitocerium チトセリウム LXXVIII-platinum プラチナム (prototype)」 をご紹介。
商品名長スギィ!!!
この先行販売版は、今年5月に発売予定のものをワンフェス2019の会場で500個限定で先行して販売されたもので、実のところ関節軸の最終調整が一部終わっていないという製品仕様。
ある意味不完全な製品にも見えますが、長らく謎に包まれていたグッドスマイルカンパニーの新シリーズをいち早く手に出来るのは大きなアドバンテージ。
詳しいことは、stanfordさんが動画で詳しくご紹介なされているので、こちらでは細部の魅力を掘り下げてご紹介致します。
正式に製品化されたものは後日に発売されますが、現時点における事実上の最速レビューを心掛け、製品の詳細をユーザー諸氏の皆様に可能な限りお届け致します。
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ




パッケージは黒地に商品名が銘打たれたシンプルなもの。
最終的にパッケージイラストがどのように反映されるかは現時点では不明。

追記. こちらが正式なパッケージアートとなります。
付属品一覧

総パーツ数は中々の多さで、メガミデバイスと変わらない量。
完成までの所要時間は2時間程度。
部分的にアンダーゲートが採用されており、外観にもある程度配慮された設計。


取扱説明書はモノクロ印刷。

パーツの一部にはタンポ印刷処理がなされています。

手首を始めとした小さな関節部には、滑らかな動きの「SOFT」、強度重視の「HARD」の二種が用意されており、好みに応じてチョイスする方式。

フェイスパーツは三種付属し、アイプリントやチークが既に処理済み。
また、艶消しコートされており、肌の質感も良好。
ちなみに、今回のキットには瞳デカールは付属しません。

それと、フェイスパーツの表情はプロトタイプと製品版では微妙に異なり、率直に言うと製品版の方がクオリティが上。

ボーナスパーツとして、リアルタイプのフェイスパーツも付属。


瞼や鼻、唇が立体的な造形となり、人形的なイメージ。

加えてキットにはデカールが付属。
補足として、水転写デカールではなく、過去にガンプラのMGシリーズに付属していた転写式ドライデカールとなります。

ちなみに、製品版はさらに「ディテールアップ用」まで追加され、さらにグレードアップ。
LXXVIII-platinum





この度、グッドスマイルカンパニーから始動する新シリーズ「chitocerium(チトセリウム)」の第一弾の「プラチナム」
球体関節人形を彷彿とさせる、無機質ながらもミステリアスな外観が特徴。
キャラクターデザインは、「ブラック★ロックシューター」でお馴染みの鬼才huke(フケ)先生が手掛けたもので、同氏ならではの独創的でファンタジックなデザインを精巧に立体化。
原型を製作したのは、人気造形氏の浅井真紀氏が担当しており、キットの繊細な造形やディテールを高次元で再現。
本体構造も、メガミデバイス同様に「マシニーカ」をその起源としており、可動域の広さや柔軟性では全く引けを取りません。
製品は同社が販売しているMODEROID(モデロイド)同様、パーツ精度に関しては特に問題はありませんが、原型を手掛けた浅井真紀氏自ら関節の微調整等の諸注意を促しており、組み立てながら関節強度を保持力を確認・調整する必要があります。
以前にレビューさせて頂いた「MODEROID マジンカイザー」も、関節の強度を上回る保持力故、関節軸がねじ切れるという事例もいくつか報告されているため、そういった経験のあるユーザーは特に要注意。
普段からガレージキットに慣れ親しんだ猛者なら、特に組み立てに問題はありませんが、製作経験の少ない初心者にはやや扱いづらい印象で、如何にもプロトタイプらしいピーキーな一面も持っています。
しかしながら、高度な造形や優れた可動域等、アンダーゲート採用による配慮等、キットの完成度自体は極めて高いので、幸運にも入手出来たユーザー諸氏は大事に組み上げてください。
転売?
ふざけんじゃねぇよオイ!
誰が転売していいっつったおいオラァ!!(憤怒)
禁止はされていないが、悪代官並みの暴利を貪る所業はNG
頭部




ユニークなデザインの頭部は、実に繊細な造形で再現。
髪の毛は左右で異なるモノトーン、前髪パーツのみ黄色で構成。

後頭部はお団子ヘアーで、二色が入り混じった配色を別パーツで再現するという離れ業で表現。



フェイスは清廉な表情で立体化。
アイプリントも高い精度でタンポ印刷され、huke先生ならではのデザインを反映。

うさ耳よろしく、左右のヘアパーツは前後に可動。
但し関節がかなり硬く、軸穴を調整しないと耳の根元から折れる可能性大。

フェイスパーツの交換は比較的簡単で、キットには計4種のフェイスが付属。



笑顔。
通常時とは一転して異なる狂気を感じるマジキチスマイル表情。
「朱羅 弓

追記になりますが、製品版では表情のプリント精度が格段に向上しており、特にこだわりが無いなら製品版の方を強く推奨。
正直言って、こちらの方が美人顔。



目閉じ顔。
清純派ヒロインを思わせる穏やかな表情。
きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。
笑顔との落差があまりにも大きいため、そのギャップを楽しむ方法もあり。
個人的には最もお気に入りの表情。

首関節基部はボールジョイントで、ボブカットなため可動域は良好。
反面、関節がかなり硬く、あらかじめ受け側を削って広げる等、破損を防ぐ対策も必要。

首の根元も多重関節で大きく可動し、画像よりもさらに曲げることも可能。
しかし、これ以上曲げると完全にエクソシスト状態なので、如何に可動域が驚異的かがお分かりになられることでしょう。

首周りや関節構造そのものは、メガミデバイスと酷似していますが、首を左右に大きく傾げることが出来ないのが唯一の相違点。
そもそも、両者共マシニーカをベースにしているので、構成が酷似しているのは当然と言えば当然。
自由度の面でも、素体状態のメガミと遜色ない可動範囲を誇ります。
肩部

肩は球体ジョイント剥き出しの構造ながら、元々これが設定デザインなので問題ありません。

メガミデバイスと同じく、肩甲骨部分が独立可動する仕様。
ジョイントは3mm軸径なら何でも対応し、付属の装備以外も装備可能。

可動域もメガミデバイス同様に広範囲に及び、素体状態では可動に干渉しないので何不自由なく動きます。

ただ、メガミと異なり穴が目立ちます。
人によっては改修も考慮したいところ。

肩関節はfigma等と同様の球体関節で、可動域も優秀。
保持力は高い……というより硬すぎる程。
また、上腕との接続部分もかなりキツイので、受け側を広げてスムーズに動くように調整すべき場所。
腕部

しなやかな形状の腕は、肘関節が球体ジョイントスリムに酷似した構造。

腕の美しいラインも魅力の一つ。

肘は二重関節でないにしろ、可動域はかなり優秀。
上腕との接続部も回転可動。


ハンドパーツは人形のような無機質なデザインながら、艶めかしい指先の表情が特徴的。
手首関節は「HARD」だとギシギシと悲鳴を上げるため、動きの滑らかな「SOFT」を推奨。
胴体





華奢な四肢とは対称的に、流麗なボディラインが魅惑的な胴体。

ボディラインだけでなく、リボンやリベット等のディテールも精密に造形化。
メガミデバイスに酷似した構造ですが、可動域はさらに広がり、より高い自由度を誇ります。

腰の捻りも問題なく、動かしても身体のラインが崩れないのが強み。
胴体はボールジョイント接続で、関節の保持力は特に問題ありませんが、若干抜けやすいのが弱点。

さらに上体を左右に振ることも出来ます。

反る、屈むとった動作は当然可能。

腰部は引き出し式関節で、上体を伸ばすことで可動域が拡大。


腰の引き出し関節を使用することで、背中を丸めて深く腰掛けるポージングも可能。
全体のプロポーションも自然に纏まっているのも強み。

メガミ同様、背を丸めるとジョイントが露出しますが、キャラクター性から内部メカと捉えても問題ないとも言えます。
下半身



グラマラスながらも、スラリとした美脚が特徴の脚部。

大腿部は肉感的な造形で、肌とニーソックス部分別パーツで再現。

ポージングさせても、足のラインの美しさが崩れないのが魅力。

股関節は球体ジョイントで、見た目や可動域も良好。

膝は二重関節により180°近い可動し、可動範囲は極めて優秀。
しかしながら、関節の調整が必要な箇所の一つ。
関節が硬く感じられたら、受け側を広げておかないと軸がねじ切れます。

Amazonのカスタマーレビュー等を確認致しました所、膝関節の破損の報告が多く見受けられます。
ですので、モーターツール等で受け側を軽く広げ、微調整を必ず行うようにしてください。

脛やふくらはぎ等の形状も人体に近いリアルな造形。

足首は左右に回転可動し、stanfordさん曰く「 メガミデバイス 武装神姫 猟兵型エーデルワイス」と共有可能とのこと。


つま先がヒール状の独特なデザインで、これがキットの全高を飛躍的に上げている箇所。
自立性は意外にも良好で、直立状態なら問題なく立っていられます。

足首は軸関節で、左右の接地性も極めて良好。

足首関節は前後にも大きく可動。

ヒールそのものは折り畳み式で、つま先と踵が独立して可動。
比較

FAGやメガミデバイスと比べると、本体の全高はそれ程変わらないものの、頭の大きさが異なるので全体的に頭身が高く感じる印象。
色分けに関しては、シンプルなモノトーン調なため、ほぼ完全再現と言っても過言ではありません。
オプション

主なオプションは剣と各部アーマー、六角形のケース「fragment」が付属。
ボリューム面でも定価5,500円ながら中々のもの。

ハンドパーツはPVC製で、合計10個付属。
小物として、本も付属。


本はキットの手のひらに収まる極小サイズながら、左右に開くことも可能。

剣
剣は一種の美術品とも、骨董品とも見えるデザインを、リアルな造形で再現。

繊細なデザインを驚く程巧みに立体化されており、シャープな形状でエッジのだるさは微塵も感じさせません。
キットの魅力の一つとも言えるオプション。

スカートは合計3パーツで構成。
中央のリアスカート、左右のサイドスカートで本体を覆う構造。

サイドスカート
表面のレリーフをこれでもかと緻密に再現し、西洋美術様式を思わせるデザインが一際目を引きます。

裏側は膨大な関節を内包した独特の構造。

関節部は非常に多く、様々なアクションやケース収納時に大きな役割を果たします。

リアスカート
サイドスカート同様に精密な造形。

リアスカートには、サイドスカートを可動させるアームを実装。

アーム部分だけでも、四カ所にも及ぶ軸関節を内蔵し、フレキシブルな可動を実現。

リアスカートそのものにも可動部が設けられ、サイドスカート同様に脚部の可動を阻害しない構造。


六角形型ケース「fragment」は、蓋の表面に紋章が彫刻され、エンブレムがタンポ印刷で処理済み。
ツヤのあるグロスインジェクションで成型されており、漆黒の如く美しい仕上がり。

ケースは多重関節により、見た目とは裏腹にフレキシブルに可動。

今回のキットのセールスポイントの一つとして、本体をケース内に収納可能。


剣や補助アームは分解して収納可能で、さらに本体まで収容可能と、体積容量にはかなりの余裕があります。

ケースは後発の製品版ではアンダーゲートに変更され、外観にも配慮されたマイナーチェンジが施されています。

ケースに収納する場合、本体を画像のように屈ませます。

本体をケースの接続部と連結させます。

最後に慎重にケースへ収納して完了。
全部入っちゃうよ

入っちゃっ・・・たぁ!
マシニーカベースの優れた柔軟性が無ければ、とても真似できない凄業。
展示スペースの圧縮にも繋がる他、本体を安全に保管出来るので使い勝手は良好。
次に武装状態へと移行します。

武装状態へ移行するには、スカート及びケープ(ショルダーアーマー)が必要となります。

まずは、肩にケープを装備。

次にリアスカートを装備。

リアスカート装備後、アーム部分にサイドスカートを接続して完成。
武装状態




武装状態では、力強さの中にも神秘的な雰囲気を併せ持った姿へ。

装備を施しても、本体のアクション性は以前として損なわれておらず、躍動感と迫力を両立したポージングを再現可能。


肩周りはケープが覆う方式。
武具を纏っても、可憐さは失われていないのが大きな魅力。

ケープそのものも多重関節でフレキシブルに可動。

これにより、肩の可動範囲を阻害しない構成。

アーマーは腰周りをスカートのように展開し、こちらも細密なレリーフが彫刻されているのが印象的。

スカートアーマーは可動箇所が尋常ではなく、フレキシブルな可動により、素体の動きに極力干渉しない構成。

下半身に関しては、あらゆる角度から見ても楽しめる造形美。

スカートは見応えのある外観と可動域を両立しているものの、ヒンジが変形しやすいので、改修する場合は何かしら対応策を講じる必要あり。
アクション






同社から発売されている「MODEROID マジンカイザー」と。
MODEROID続き、遂にグッドスマイルカンパニーからも美少女プラキットがラインナップされる等、プラキット戦国時代の幕開けを感じる光景。

ということで、「chitocerium チトセリウム LXXVIII-platinum プラチナム (prototype)」でした。
ワンフェス限定の先行販売ということで、会場での売れ行きも好調だったとのことで、今後の展開が楽しみのシリーズ。
その気品溢れる高貴な佇まいや、ミステリアスな雰囲気がこれまでの美少女プラキットとは一線を画す存在感を発揮。
FAGやメガミデバイス、V.F.G等はSF調のデザインなため、RPGゲームのようなファンタジックなデザインの本製品は、それらとは異なる独特の魅力を醸し出しているとも言えます。
アクション性に関しても、他者製品と比較してもトップレベルの可動性能を誇り、造形と可動の両立は浅井造形の本領発揮といった趣。
今回の先行販売版に関しては、関節の微調整が少なからず存在するため、正式販売なものとは若干異なるものの、特に大きな欠点は見受けられません。
但し、この先行販売版は関節のクリアランスが未調整に終わっているため、関節の調整を疎かにすると、折角のキットをお釈迦にしてしまう可能性があります。
そういった改修を心得ている方なら問題ありませんが、ビギナーは大いに注意が必要。
ユーザー諸氏の注目度も大きく、肝心のキット自体も優秀なので、このレビューが何かしら購入の参考になれば幸いです。
既に予約された方は、5月の発売月までお楽しみに。
ちなみに、Amazon等では関節の破損等のクレームが多い印象。
製品版は関節の保持力が、かなりスムーズに動くようになり、これでも大幅に改善された方です。
ですので、残念ながら破損してしまった場合は、後悔するよりもパーツ請求して取り寄せ、これを教訓に己の技術を磨いてください。
ガンプラ以外のプラモデルに手を出すなら、絶え間ない向上心を持つことが大事です……というよりこの世界ではそれが当たり前だよなぁ?
何だかんだ言って、期待の新シリーズであることは間違いありません。
ちなみに、今回は画像が多くなってしまったため、アクション編は分割して掲載致します。
キットの魅力を静止画ではございますが、存分に楽しんで頂ければと思います↓
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。

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お疲れ様です。
私はガンプラしか作ったことがないのですが、こういう女の子のプラモデルも可愛いですね。
コットン様
コメントありがとうございます♪
プラモデルはガンプラだけではありませんからね。
特に美少女プラキットという分野では、バンダイの方が遅れを取っているとも言えます。
組み立てやすさでは以前としてバンダイが上手ですが、他社は造形面だけでなく、趣向を凝らした全く新しい製品の開発に尽力しており、魅力的なアイテムはヒット商品として注目されることが多々あります。
そういった意味では、プラモデルの新境地を見極めるために、美少女プラキットに手を出してみるのも面白いかもしれません。
一郎さんは既に手に入れられていたのですね···流石です(・_・;)
プラチナムちゃんかわいい(≧▽≦)
別記事の写真の撮り方も綺麗でしたよ! 早速ポチりました!!
名無し様
コメントありがとうございます♪
入手は結構過酷でしたが、何とか入手出来ました(汗)
今回のキットはデザインの美しさが際立ちますね。
アクション編まで閲覧して頂きありがとうございます♪
そう言って頂けると光栄に思います。
レビューが何かしら購入の指標となったならば嬉しい限りです♪
私が言うのもなんですが、高額な限定版よりも5月の一般販売版をオススメ致します。
後は5月の発売まで待つのみです!