■缶スプレーによる塗装
前回は素組みで組み立てを完了しましたが、今回からはよりグレードを高める作業を施していきます。
パッケージではこのように、塗装された見本が印刷されています。
しかし、素組みでは色数が足りず何とも物足りない仕上がりとなってしまします。
ここで、今回から缶スプレーによって塗装を経験して頂きます。
缶スプレーに限らず、エアブラシ等を使うと筆塗りよりも、ムラ無く広い面積を塗装する事が出来ます。
しかしながら、エアブラシはハンドピース、コンプレッサー、エアータンクと必要な設備を揃えるのに数万~十数万円と多額の出費となってしまいます。
ですので、一本600円前後の缶スプレーで手軽に進めて行きましょう。
缶スプレーはタミヤ、GSIクレオスから発売されているホビー用塗料を用います。
シルバーという色は、実に様々な種類があります。
通常のシルバーの他に、鏡面のような仕上がりにあるクロームシルバーやメタルシルバーがありますが、こちらは基本的にやや高価です。
今回は比較的ツヤを抑えたシルバーとして、タミヤの「マイカシルバー」を使用します。
種類としてはラッカー系の塗料で、感想がアクリル系よりも早いので作業もスピーディーに移行します。
その上、タミヤスプレーカラーは使いやすいように設計されているため、使い勝手も非常に良いです。
しかし、缶スプレーによる塗装には注意事項があります。
・塗装は必ず晴天日に行う。
・室内では換気を必ず行う。
・汚れないように下準備をする。
・防塵マスク、手袋をかけて行う。
缶スプレー塗装は晴天の日に行うことで、塗料の乾燥を早めて効率よく作業します。
次に缶スプレーは噴射後は強烈な異臭が発生します。
これを避けるには換気又は、窓開けて作業するか、外で塗装します。
そして、塗装中は周りが汚れないように塗装ブースを用意しましょう。
最後にマスクで塗料に含まれるシンナーを極力吸い込まないようにし、手袋で手を保護しましょう。
シンナーは長時間吸うと頭痛や吐き気他、多くの健康被害を誘発する危険があるため、缶スプレーによる塗装はしっかりと対策を講じておきます。
それでは塗装に参りましょう。
まず塗装を施しますが、組み立てる前に行うやり方と完成後に施すやり方があります。
初心者は組み立てる前に行うと、円滑に作業が出来ます。
この場合はまず缶スプレーによる塗装の感覚を覚え、傷の補修やゲート痕処理を行ってからの塗装は一通り慣れてから行いましょう。
ではいよいよ塗装へ。
缶スプレーで塗装する場合は、対象物から約20cm程度離れて噴射します。
近すぎると塗料が厚ぼったくなったり、垂れたりする原因となります。
ある程度の間隔を空けたら、スプレーを噴射します。
ここで重要なのは、長押しするのではなく、1秒押したら離し、また1秒押したら離しの繰り返しで少しづつ行います。
これは全体を均一に塗装するため、少量ずつ吹いて少しづつ塗装していきます。
そして塗装は一気に塗装せず、すこし色が付いたら乾燥させ、乾燥後にもう一度吹いて綺麗に整えます。
こうすることで、失敗を防ぐことが出来ます。
エアブラシのように噴射量を調節出来れば、長時間吹いていても良いですが、缶スプレーは勢いが強いため、少しづつ吹いた方が得策です。
缶スプレーは種類も豊富で、ハマれば中々に奥深いです。
そして完成です。
成型色の段階と比較しても、シルバーが煌びやかとなりました。
塗装が出来ると表現も多彩になるので、是非ともオススメしたい技法です。