エントリーニッパーは、この度バンダイから発売された入門者向けニッパーとなります。
”プラモデル作りの必需品、BANDAI SPIRITS 公式ニッパー”というのがキャッチコピー。
販売はバンダイですが、製造はホビー用ツールを手掛ける「株式会社 ミネシマ」が担当しており、信頼性はかなり高め。
それでは早速レビューへと参りましょう。
パッケージ
エントリーニッパー
グリップカラーはブルー、レッド、ホワイトの三種がラインナップ。
販売価格は702円税込(8%)で、プラモデル製作用のニッパーとしては安価な部類。
一般的なタミヤの薄刃ニッパーと比較すると、サイズは一回り以上小型。
手にした時のグリップの触り心地は特に問題なく、スプリングも内蔵しているので比較的扱いやすいタイプ。
ただし、小型であるが故に大人には小さく感じられ、対象者はどちらかと言えば、小学生等の児童向けの仕様。
刃先はタミヤの薄刃ニッパー等と比べ、かなり分厚く頑丈な形状。
側面から見ても、刃の厚みが異なるのがお分かり頂けると思います。
アルティメットニッパー等と比較しても、多少の事ではビクともしない堅牢性を誇ります。
加えて、受け側がV字に窪んでおり、今までのホビーニッパーとは異なる特殊な仕様
真鍮線等も、それ程太いものでなければ、難なく切断可能。
無論、太くてもゲートの切断は容易に行えます。
刃の噛み合いは、流石に薄刃ニッパー程の精度は持ち合わせてはおらず。
肝心の切れ味ですが、検証結果を以下にまとめます。
まずは、一度で切断したものからです。
スタンダードなタミヤの薄刃ニッパーで切断した場合。
次にエントリーニッパーで切断した場合。
一度に切った状態であれば、薄刃ニッパー等と比較しても遜色無い切れ味。
特に、全くの初心者のように二度切りのテクニックを必要としないなら、使い勝手は比較的良好。
次に二度切りで切断した場合。
薄刃ニッパーで二度切りした場合。
エントリーニッパーで二度切りした場合。
二度切りでは流石に薄刃ニッパーの方に分があり。
特に素組みでの見栄えを重視したり、塗装前の下準備等で手間を省きたいユーザーには向いていないと言えます。
しかしながら、アルティメットニッパーで切断しない限りは、ゲート痕処理の手間は大して変わらず、切れ味に格段の差があるわけではないので、特に問題は見受けられず。
刃先がデリケートな薄刃ニッパーや、アルティメットニッパーと比較して、エントリーニッパーは刃が頑丈であるため、扱いに関しても神経質になる必要がないのが魅力的。
グレードの高い作例を目指す中級者以上のユーザーには、エントリーニッパーはやや使い辛いのが率直な感想。
しかし、素組みで尚且つ、ゲート痕が気にならないのであれば、エントリーニッパーでも十分な効果が期待出来ます。
良くも悪くも総合性能は標準的で、刃の耐久性能が高いため、太いゲートや細い真鍮線の切断用としても適しています。
加えて、ミネシマが製造を行っているということで、コストパフォーマンスや信頼性の面から見ても十分優秀です。
主に、ニッパーの段階でも予算を削減したい倹約家や、逆に薄刃ニッパーやアルティメットニッパーの扱いが難しい小学生等の子供にはうってつけのアイテム。
特にこだわりが無く、頻繁にプラモデルを作らないのであれば、十分買う価値はあります。
そういった意味では、プラモデル作りを始めたばかりの親子には、特にオススメのツールであり、準備段階で手早く良質な道具を揃えたい場合には一考の余地あり。
それではみなさん。
楽しいホビーライフを。
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