■初級編 パーツの切り離し
プラモデル製作は難しい、そういうイメージはありませんか?
しかし、誰でも簡単に作れる方法があります。
それをこれからお教え致します。
それでは、まずは初心者編。
プラモデルを組み立てるには道具が必要です。
組み立てるだけに必要な道具は以下の通りです。
・ニッパー
・デザインナイフ
・ピンセット
基本的にはニッパーだけでも良いですが、デザインナイフがあると便利です。
ピンセットはシールやデカールを貼るのに大いに役立ちます。
・製作開始
今回はこちら「バンダイ メカコレクション」から「科学特捜隊 宇宙ビートル」を製作したいと思います。
定価は540円ですが、amazonなら半額くらいで入手出来る手軽さが強みです。
メカコレクション ウルトラマンシリーズ No.05 宇宙ビートル プラモデル
付属品は以下のようになります。
パーツ数は極めて少ないながら、ある程度の色分けもされている優良プラモデルです。
プラモデルを始めて作る初心者も、ガンプラよりも気軽に作れます。
何でもそうですが、まずは付属品の確認から始めましょう。
説明書は箱に印字されています。
「メカコレクション」シリーズは、サイズやパーツの少なさだけでなく、説明書を箱に印刷することで生産コストを下げています。
これが安価の秘密です。
ガンプラなどのように、通常はこのように冊子で用意されています。
説明書は読み物としても重宝されますが、それ以上に大事なものがあります。
それが下の画像です。
それは「部品注文カード」と呼ばれるものです。
これは、万が一部品を壊したり、紛失してしまった場合に使います。
このカードに必要なパーツを記載し、メーカーに送付することで部品が届く仕組みです。
メーカーによって差異はありますが、ほとんどの場合説明書とセットになっています。
これについてはまた後日詳細をお伝えするとして、とても大事なものだということを覚えておいて下さい。
それでは組み立てを行って行きましょう。
・組み立て開始
プラモデルは全てランナーという枠にパーツがくっついています。
赤くマーカーした部分がランナーです。
このランナーからパーツを切り離し、パーツを組み上げて行くことで完成します。
工程自体は非常に簡単です。
しかしながら、ここで重要なのが取扱説明書を見ながら進めること。
組み立て工程を記載したマニュアルがあってこそのプラモデルです。
説明書を見ずに進めていくことは最大のタブーですので、必ず目を通すようにしてください。
では、製作へ参りましょう。
まずは基本中の基本「パーツの切り離し」です。
前述した通り、ランナーからパーツを切り離します。
ここで登場するのが「ニッパー」です。
これがなくてはお話になりません。
ニッパーにも色々ありますが、プラモデル用の「薄刃ニッパー」が定番です。
切れ味重視の薄刃ニッパーは、パーツの切り出しを綺麗に仕上げてくれます。
安いニッパーは切れ味があまりよろしくない上、手のひらが疲れて最悪筋肉痛になるので作業し辛いです。
オススメはタミヤの薄刃ニッパー。
切れ味は申し分なく、無茶な使い方をしなければ耐用年数でも高い信頼性が期待できます。
タミヤ クラフトツールシリーズ No.35 薄刃ニッパー 74035
最近ではゴッドハンドが販売する専用ニッパー「アルティメットニッパー」もオススメです。
ややお高いにも関わらず、その凄まじい切れ味から道具に拘るヘビーユーザーからの人気も高いです。
ゴッドハンド アルティメットニッパー5.0 プラモデル用工具 GH-SPN-120
ここで注意したいのが、これらのニッパーはあくまでパーツの切り離し専用ということ。
間違っても真鍮線の切断や、ランナーの切断は行わないようにしてください。
間違った使い方をすると、刃が歪み、切れ味が大幅に悪くなる原因にもなります。
薄刃ニッパーはデリケートな側面も併せ持つため、扱いにも注意が必要です
そういう場合には刃の厚い工具用の大型ニッパーを使用する等、使い分けましょう。
それではパーツの切り離しです。
そのまま切り離しても良いのですが、ここであるテクニックを使うことで、切り口がより見栄えの良くなる方法をご紹介します。
まず、切断箇所よりやや離れた部分で切り離します。
そして断面に平行にニッパーを置き、不要な部分を切除します。
この時にパーツを抉らないようにしましょう。
これを「二度切り」と言います。
これによって、直接切り離すよりも切り口が小さくて済みます。
見栄えを重視するならば、この技法は必須とも言えます。
また、この方法をするしないでは、今後の仕上がりに大きな違いが出ます。
この切り離した後は「ゲート痕」と呼ばれ、この部分の見た目が目立たないほうが全体が美しく見えます。
また出っ張りがあると、パーツのはめ合わせが悪くなる場合もあるので、しっかりと処理していきましょう。
大抵の方は経験あると思いますが、パーツに負荷が掛かるとパーツが白く変色する「白化」という現象が起きます。
この場合は、やすり掛けをすれば問題ありませんが、手っ取り早く仕上げたいなら最終兵器「爪」を使いましょう。
爪で強くこすれば結構いい感じに綺麗に処理出来ます。
職人になれば、正に己の肉体が道具になります。
ちなみに、このような場合は二度切りは必要ありません。
明らかにパーツをはめる時の溝、ピンの場合は二度切りをする必要はありません。
完成したら絶対に見えないのですから(;^ω^)
次にクリヤーパーツ。
これは別の製品のものですが、ついでにご紹介させて頂きます。
このクリヤーパーツは、他の不透明パーツに比べて脆い材質です。
雑に扱うと使い物にならなくなります。
薄刃ニッパーでも対処は可能ですが、ここはデザインナイフを用いて美しく仕上げます。
まずは、先程と同じく切断箇所から離れて切り離します。
切り離したパーツは、デザインナイフを使って細目に切っていきます。
野菜を切るのと同じですが、慎重にカットしていきましょう。
一気に切り落としてしまうと、力み過ぎてパーツに刃が食い込む恐れがあります。
見づらくて申し訳ありません。
パーツは彩色済みだったので、色は剥げましたが、切り口は綺麗に仕上がりました。
元々パーツに色が付いた状態で成型されているようなら、対して気にはなりません。
ということで、今回はパーツの切り離しでした。
プラモデル製作における基礎中の基礎なので、必ず習得しましょう。
というよりは、嫌でも慣れていくと思います(;^ω^)
それでは、今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。