バンダイ HG 1/144 グレンダイザー(INFINITISM)レビュー

 

この度、「HG マジンガー」シリーズに、フリード星の守り神「グレンダイザー」がリニューアルキット化して登場。

 

今回のキット化により、「マジンガーZ」、「グレートマジンガー」に続く第三のマジンガーとなり、これでトリプルマジンガーが揃ったこととなります。

 

マジンガーZ、グレートマジンガーに続く第三の魔神であり、日本アニメ史上初の異星のスーパーロボットであるグレンダイザー。

 

その荘厳かつ圧倒的な風格を兼ね備えた、神々しささえ感じさせるデザインが、より現代的なアレンジへ変貌。

 

それでは、早速レビューへと参りましょう。

 




 


パッケージ


 

 


付属品一覧


総パーツ数は、これまでのシリーズでも断トツの数量。

 

組み立て完了に要する時間は2時間程度。

 

デザインの複雑化による弊害ですが、ただ組み立て作業が長くなるだけで、特に難しい部分はありません。

 

ホイルシールは一枚付属し、貼る枚数も他の2体より多め。

 

 


グレンダイザー


「グレンダイザー」は、フリード星の優れた科学力によって生み出されたスーパーロボットにして守護神である。

 

光量子エネルギーによって稼働し、装甲はグレートマジンガーの超合金ニューZに匹敵する宇宙合金グレンによって身を固めている。

 

武装はダブルハーケン、ショルダーブーメラン、反重力ストーム、スペースサンダーなど。

 

円盤のスペイザーと合体すればマッハ9のスピードで大気圏内飛行も可能とし、宇宙空間では光速に準ずる速さで移動出来る。

 

ということで、「グレンダイザー」です。

 

コンセプトとしては、これまで立体化された「HG マジンガーZ(INFINITY)」及び「HG グレートマジンガー(INFINITY)」と同様のデザインで製品化することを目的としています。

 

ちなみに、去年公開された「マジンガーZ INFINITY」にはグレンダイザーは登場しません。

 

あくまで模型誌や小説のIF展開として、グレンダイザーが登場したらという設定で立体化されたものです。

 

キットは基本的には「HG マジンガーZ」をベースとしており、上腕、腹部、大腿部、ハンドパーツが共通規格ながら、それ以外は新規造形にて再現。

 

これまでの二機と異なり、より威圧感のある神々しいデザインへ変化しているだけでなく、色彩が鮮やかになったことで抜群の存在感を発揮。

 

可動もこれまでのキットから流用することで、優れた可動域を発揮。

 

 


頭部


魔神らしい厳つい面構えの「マジンガー」と比べ、守護神の名に相応しい気品溢れる顔付き。

 

組み立てただけでも設定配色を完全再現。

 

口部のキャノピーはクリヤーパーツを使用。

 

左右の角はイエローオレンジの二色を併用。

 

首は多重関節で、高い自由度を発揮。

 

左右に首を振る動作は問題無し。

 

首の基部が大きくスイングするため、真上まで見上げることも可能。

 

顎を引くことも十分可能。

 

 


肩部


形状はマジンガーと酷似していますが、パーツが細分化され、新たにブルーのパーツが追加。

 

しかしながら、関節構造は変わらず、内部メカも再現。

 

無論、構造も同じなら、可動範囲も全く変わりません。

 

肩関節基部は前後に可動。

 

 


腕部


他のマジンガーと大きく異なる腕は、クラッシャーパネルが腕部を覆う独自の構成。

 

基本的にはマジンガーZの腕をベースとしつつも、グレンダイザー専用に設計変更がなされています。

 

クラッシャーパネルは赤と白の二色で色分けされる等、かなり精緻に立体化。

 

パネルは一部が可動し、肘の可動を妨げない仕組み。

 

90°近く可動するので、腕部の自由度も十分優秀。

 

上腕はマジンガーZと同じで、ロール軸で可動。

 

肘関節は二重関節で、腕のクラッシャーパネルが可動するので、グレンダイザーでは難所である肘の可動域の低下にも配慮された設計。

 

手首やハンドパーツはシリーズ共通。

 

 


胴体


胸部は新規造形で、他の二機とは全く異なる外観。

 

カラーリングも一新され、王者の風格に相応しい出で立ち。

 

半重力ストームはクリヤーパーツ成型で、裏側のディテールはブレストファイヤーと同じ。

 

裏側は特に何も無く、グレートマジンガーのように内部メカは再現されていません。

 

肩付近に収納されているダブルハーケンは、刃のみ露出した状態。

 

オプションとして付属しているものとは、刃の形状が異なるので、収納ギミック等は皆無

 

腹部はマジンガーZと同じパーツを共有。

 

可動範囲も基本的には優秀で、左右の捻りは良好。

 

上体を左右に振ることも可能。

反る、屈むといった動作も問題無く行えます。

 

 


下半身


二機と唯一異なり、脚部は鮮やかなブルーとレッドのパーツが追加。

 

一見すると流用パーツの塊に見えますが、外装のほとんどは新規造形。

 

 

 

股関節周りの構造は同じで、自由度は極めて優秀。

 

造形や色分けも秀逸で、本体で唯一シールを必要とする部分。

 

二体同様、ハイキックも可能。

 

膝関節は90°よりは深く曲がるようになりましたが、それでも大して可動域は変わらず。

 

足首はボールジョイントと軸関節の混合で、本来ならば極めて可動域は広いはずですが、実際はパーツの干渉でZと大差はありません。

 

前後への可動もそれなり。

 

足裏のパネルラインも緻密に表現され、ロケットノズル等も精密に立体化。

 

脚部は足首の接地性を除けば、全体的に優秀な部類。

 




 


マジンガーZと比較


一応、母体となったのはマジンガーZですが、その外装の大半は全く異なる仕様。

 

共有している部分といえば、赤丸のシルバー部分や関節のみ。

 

グレートマジンガー程でないにしろ、かなりの部分で仕様変更されています。

 

トリプルマジンガー襲来。

 

こうして並び立つと、各々で特徴的なマジンガーシリーズ。

 

実のところ、グレンダイザーは元から全高30mなので、他のマジンガーがリメイクで大型化したのに対し、INFINITISMとなってもサイズはオリジナルと変わっていないのが面白いところ。

 

誰もが予想していなかった、トリプルマジンガーの立体化。

 

まさにマジンガー世代にとっては感涙もの。

 

 


オプション


装備はスクリュークラッシャー、ハーケン、ダブルスペイザーが付属。

 

ディスプレイスタンドも付属していますが、詳細に関しては割愛させて頂きます。

 

スクリュークラッシャーパンチは、クラッシャーパネルを丸ごと換装。

 

スクリュークラッシャー展開状態は、クラッシャーパネルが単色成型。

 

造形に関しては秀逸で、刃先も比較的シャープな形状なので不満はありません。

 

デザインもメカニカルにリファイン。

 

このグレンダイザーも、お手持ちのマジンガーZのエフェクトパーツを使えば、パンチの射出状態を再現可能。

 

肘の関節カバーは今回は付属し、マジンガーZとは異なるデザイン。

 

シングルハーケン。

 

オリジナルのデザインに忠実で、あまり変化のない装備。

 

武器は専用の持ち手で保持可能。

 

ダブルハーケン。

 

シリーズでは唯一の長物武器。

 

専用のアタッチメントに接続することで、連結状態を再現可能。

 

グレンダイザーを象徴するダブルハーケンは、長さも形状も文句なしの迫力。

 

 


ダブルスペイザー


 

 

ダブルスペイザーは、ジェットスクランダー、スクランブルダッシュに相当するオプションで、元のデザインを反映しつつも、より現代的かつリアリティ溢れる姿へ変貌。

 

より航空機を意識したハイディテールな外観が魅力。

 

正直、グレンダイザーはUFO型のスペイザーが印象的なので、あちらをセットにしてしまうと大幅な価格上昇を引き起こしてしまうのが大きな欠点。

 

とは言え、ダブルスペイザーそのものは良い出来なので悪しからず。

 

機首は非常に鋭角的な形状。

 

キャノピーはクリヤーパーツで再現。

 

細部まで色分けされており、インテークですら別パーツ。

 

ダブルカッターも別パーツで取り外し可能ですが、合体させることは不可能。

 

基本的に合わせ目が出ず、ファン等も精密に造形化されているのが特徴。

 

 

メインエンジン等も、小サイズながら細部まで緻密に造形化。

 

機首は上下に可動し、合体時にグレンダイザーの動きに追従する方式。

 

グレンダイザーと合体させる場合、機首を短いものに差し替え。

 

マジンガーZ同様に、背筋部分にドッキング。

 

ダブルスペイザーも底部のカバーを外し、ジョイントを介して接続。

 

ダブルスペイザー装着。

 

ジェットスクランダーや、スクランブルダッシュと違い、ダブルスペイザー自体が航空機的なデザインなので、単体でも完成度が高いのが特徴。

 

軽量なので、グレンダイザーと合体させても転倒することはありません。

 

 

ディスプレイスタンドに接続する場合、股下にアタッチメントを装備して固定。

 

飛行状態のポージングも可能で、他の二体よりもポージング時の安定性も優秀。

 




 


アクション


 

「スクリュークラッシャーパンチ!!!」

「半重力ストーム!」

「スペースサンダー!!」

「シングルハーケン!」

 

「ダブルハーケン!!」

 

グレンダイザーvsグレートマジンガー

 

「トリプルマジンガーブレード!!!」

 

ということで、「HG グレンダイザー(INFINITISM)」でした。

 

基本的な部分こそ変わらないものの、他にはない独自性を持つグレンダイザーならではのデザインを反映しつつも、INFINITY版マジンガーと並べても遜色ない完成度を誇ります。

 

特にその複雑なカラーリングとデザインを、現代に合わせて昇華させており、他機とは一線を画す存在感を発揮。

 

重量感溢れるスタイリング、マッシブなプロポーションも新旧マジンガーファンから見ても十分魅力的なアレンジと思います。

 

まさに、宇宙の王者を彷彿とさせるオーラを纏っていると言えます。

 

ダブルスペイザーに関しても、配色やディテール、クリヤーパーツの使用といった面で優れたアイテムと化しており、オプションとしても破格の完成度。

 

色分けやパーツ精度も抜群で、シールもそれ程必要としません。

 

反面、可動域に関しては長所と短所がハッキリ出ており、特に接地性に関しては今一つ。

 

四肢の可動範囲は極めて広いのに対し、肩の可動域は総じて低く、そろそろ根本的な見直しが必要になると感じます。

 

とは言え、相変わらず製品自体は優良キットで、他のシリーズからエフェクトパーツやオプション等を流用出来るなど、プレイバリューの面でも決して見劣りしていません。

 

何より、新たに蘇ったトリプルマジンガーを揃える事に、大きな価値や意味があるのではと考えます。

 

コストパフォーマンスを気にしすぎると、かえってこの分野の趣味はつまらなくなります。

 

そのために、我々レビュアーが出来る限りの情報をお届けするべきだと感じます。

 

このレビューも、何かしらユーザー諸氏のお役に立てれば幸いです。

 

マジンガーZの詳細に関しては下記リンクよりどうぞ↓

バンダイ HG 1/144 マジンガーZ(マジンガーZ INFINITY Ver.)レビュー

 

グレートマジンガーの詳細に関しては、下記リンクよりどうぞ↓

バンダイ HG 1/144 グレートマジンガー(マジンガーZ INFINITY Ver.)レビュー

 

とにかく、この「グレンダイザー」は優秀なキットですが、やはり通常のスペイザーも欲しいのがファンとしての心境。

 

今後は別の販売形式で商品化を望むか?

 

はたまた、同月に発売された「RIOBOT グレンダイザー」を買うか?

 

色々と悩みは尽きないものです。

 

余談ですが、フランスではグレンダイザーの瞬間視聴率は100%に達したとの噂。

 

フランスはどれだけ娯楽に飢えてるんだ・・・(困惑)

 

それではみなさん。

 

楽しいホビーライフを。

 

 

 


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4件のコメント

  1. お疲れ様です。
    平成最後のレビューはグレンダイザーでしょうか?

    個人的には昔ロボット対戦で見たUFOに顔が付いているイメージしかw
    しかし色分け結構凄いすね~

    (また3体居るのにはには触れないでおこう 戒め)

    1. MIR様

      コメントありがとうございますオッスオッス!

      おそらく平成最後は、間に合えば明日届く「メガミデバイス 弓兵」が最後になると思われます(絶対とは言っていない)

      グレンダイザーはあの円盤型スペイザーにこそ魅力があると思いますし、逆に付属しないと物足りなさを感じますね~

      と言っても、キットのグレンダイザーは見事な出来栄えなので、揃えておいて損はありません。

      3というワードに触れるのはやめろぉ、ナイスぅ(本音)

      (魔神)3体に勝てるわけないだろ!!

  2. レビューお疲れ様です。
    グレンダイザーは詳しくないですが、これはカッコイイですね!
    ガンプラ以外に欲しいと思わせるプラモでした♪

    1. コットン様

      コメントありがとうございます♪

      私もリアルタイム世代ではありませんが、アニメは全て見ました(笑)

      グレンダイザーのデザインもさることながら、昭和期らしいパワフルな作風も味があります!

      キットの方は優秀なので、この10連休に店頭で手に取って頂くのがよろしいかと思われます。

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